周小川人民銀総裁 (Photo credit should read SAUL LOEB/AFP/Getty Images)

周小川人民銀総裁 中国経済の「ミンスキー・モーメント」を警告

中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁は19日、中国経済について、過剰な楽観主義によって株や不動産などの資産価格が急落する恐れがあると警告した。今期限りで退任するとみられる周総裁は、「ミンスキー・モーメント」という異例な文言で中国金融危機発生への懸念を示した。

英紙・フィナンシャルタイムズなど複数の海外メディアによると、周総裁は19日、開催中の党大会に合わせて行われたイベントで発言した。周総裁は「経済の中の正循環的な (Pro-cyclical Factors)要因が多ければ、後に循環的な調整が現れる」「すべてが問題なく進んでいるとき、過剰に楽観的になることで(資金の)ひっ迫が増すため、急激な調整につながる『ミンスキー・モーメント』に直面する可能性がある。われわれはこれを防ぐ必要がある」と述べた。

「ミンスキー・モーメント」とは経済に隠れているリスクが急に現れることによって、資産価格が急落し、大規模な債務不履行が起きる瞬間をさす。米経済学者のハイマン・ミンスキー氏にちなんで命名された。ミンスキー氏は、景気拡大で投資家や企業の過剰な楽観的心理から過剰に融資を受け、投資・投機活動を行うことによって、金融市場に不安定要因が増加すると説く。

記憶に新しい「ミンスキー・モーメント」は、2008年米サブプライムローン問題が引き金となって起きたリーマンショック。

中国当局の発表によると、7~9月期中国の国内総生産(GDP)増長率は前年比で6.8%となった。政府の目標である6.5%前後を上回った。

周総裁は、また中国企業の債務規模が「非常に高い」、家計債務の規模も拡大していると指摘した。

一方、香港メディアの報道によると、周総裁は19日、まもなく退任すると述べた一方で、次期総裁候補について明言を避けた。周氏は中央銀行の長として15年間も中国の金融政策決定や実施に関わってきた。

海外各メディアは、次期総裁候補について、銀行業監督管理委員会の郭樹清・主席、証券監督管理委員会の劉士余・主席、湖北省党委員会書記の蒋超良氏、人民銀の易綱・副総裁の4人を有力視している。

4人の中で蒋超良氏が人民銀次期総裁に就任する可能性が最も高いと、米ニューヨークタイムズなどが予測。

蒋氏は90年代後半に人民銀の深セン支店長として、当時広東省副省長だった王岐山・中央規律検査委員会氏書記とともに、1998年アジア通貨危機による経済危機に対応した。

(翻訳編集・張哲)

 

関連記事
中国には、「一日の始まりに必要な7つのものがあり、それは、薪、米、油、塩、たれ、酢、お茶である」ということわざがあります。お茶は中国の文化の一部としてなくてはならないもので、客人にふるまったり、食後にたしなんだり、その長い歴史の中で育まれてきました。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。
神韻2018年のダンスの演目『覚醒』では、古代の兵士が伝説の莫高窟(ばっこうくつ)で贖いを求める場面があります。366年に作られ、「敦煌千佛洞」としても知られる莫高窟には、興味深い物語がまつわります。この神秘なる聖なる場所を目指して、数世紀にわたり多くの者が巡礼し、敬虔を示し、壮麗な光景を自分の目で目撃しているのです。
自然死はまあ大丈夫だが、それよりも悪いのは、中国の実験室で漏れ出たコロナで何百万人もの死者を出したことだ。さらに悪いことに、その費用はすべて自由世界の税金で賄われている。中国が新たな感染症災害を招くと確信。 アメリカは、中国製の次の「殺人鬼」の誕生に資金を提供したり、協力したりすべきではない。
旧正月は、家族の再会を祝って団欒し、新たな一年への希望を抱く時です。お父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃん、叔父叔母、離れて暮らす親戚に電話をかけて、「新年快楽!」「過年好!」と旧正月を祝います。