周小川人民銀総裁 中国経済の「ミンスキー・モーメント」を警告
中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁は19日、中国経済について、過剰な楽観主義によって株や不動産などの資産価格が急落する恐れがあると警告した。今期限りで退任するとみられる周総裁は、「ミンスキー・モーメント」という異例な文言で中国金融危機発生への懸念を示した。
英紙・フィナンシャルタイムズなど複数の海外メディアによると、周総裁は19日、開催中の党大会に合わせて行われたイベントで発言した。周総裁は「経済の中の正循環的な (Pro-cyclical Factors)要因が多ければ、後に循環的な調整が現れる」「すべてが問題なく進んでいるとき、過剰に楽観的になることで(資金の)ひっ迫が増すため、急激な調整につながる『ミンスキー・モーメント』に直面する可能性がある。われわれはこれを防ぐ必要がある」と述べた。
「ミンスキー・モーメント」とは経済に隠れているリスクが急に現れることによって、資産価格が急落し、大規模な債務不履行が起きる瞬間をさす。米経済学者のハイマン・ミンスキー氏にちなんで命名された。ミンスキー氏は、景気拡大で投資家や企業の過剰な楽観的心理から過剰に融資を受け、投資・投機活動を行うことによって、金融市場に不安定要因が増加すると説く。
関連記事
SNSで人気を集め、車の販売も好調。それでも会社の利益は87%激減。中国自動車大手の「ネットアイドル社長」が退職した。人気も実績も経営危機には勝てない? 中国自動車業界の厳しい現実
中国最大の経済都市、上海のオフィスの約4分の1が空室?
コーヒーを買わずに何時間も居座る客。1杯だけ注文して一日中パソコンを使う人も。中国のスタバがついに新ルール導入。「座るなら注文して」
マイクロソフトは、中国共産党が支援するハッカー集団がAIツールで世界の数百組織を攻撃したと発表した。3時間未満で強い操作権限を得た例もある。同じツールは日本企業への攻撃にも使われたが、同集団の関与は断定されていない
テスラが新型「ロードスター」で短時間の飛行や空中回転を披露し、中国で話題に。中国共産党機関紙『人民日報』は中国EVの競争力を強調したが、ネット上では冷ややかな声が相次いだ