欧州委員長、英首相が夕食会で「意気消沈」との独紙報道を否定
[ブリュッセル 23日 ロイター] – 欧州委員会は、先週にメイ英首相と夕食を共にしたユンケル委員長が首相は「意気消沈していた」と周囲に漏らしたとする新聞記事について、報道内容を否定した上で、英国の欧州連合(EU)離脱に向けた交渉の妨害を狙った中傷行為だと批判した。
記事を書いたのは、ユンケル委員長周辺とパイプのある独紙フランクフルター・アルゲマイネの記者。保守党内の対立に疲れた様子のメイ首相がユンケル氏との夕食会でEUに助けを求めていたと報じた。
この記者は今年4月にも、メイ首相とユンケル委員長の会合後、両者の意見が対立したとする記事を執筆していた。
欧州委員会は4月の記事には反論しなかったが、今回は報道内容を強く否定。
ユンケル委員長はBBCに対し、「記事中に真実は一つもない」と発言。メイ首相については「調子が良さそうで、疲れていなかった」と述べた。
欧州委の報道官は記者団に対し、一部の人々が離脱交渉に介入しようとしているが、「われわれは介入を望まない」と語った。
メイ首相の報道官は報道に関するコメントを拒否した上で、首相とユンケル委員長は互いに夕食会について「建設的で友好的だった」と感想を述べていたことを強調した。
関連記事
トランプ氏が関心を寄せるグリーンランドが世界の注目を集めている。トランプ氏の発言やトランプ・ジュニア氏の視察により、欧州の同盟国は不安を感じている
台湾では海底ケーブルが損傷を受けるケースが増えていた。先日、中国の貨物船がアンカーでケーブルを破壊していたという指摘がされ、中共の関与の可能性が浮上している
中共のハッカーが侵入したアメリカの通信ネットワークが以前より深刻で被害を受けた企業も多い事が判明。
カナダのジャスティン・トルドー首相が自由党党首を辞任すると発表し、新党首が選出されるまで首相職を継続する意向を示した。後任党首を巡る動向に注目が集まる。有力候補が次々と取り沙汰される中、自由党の行方が今後のカナダの政局に大きな影響を及ぼす。
中国共産党(中共)のハッカーが数年にわたりフィリピン政府を標的にしたサイバー攻撃を行い、軍事データを盗み出していたことが判明。特に南シナ海の領土問題に関連する文書が含まれていたとされる。