レバノンのハリリ首相が辞任表明、イランとヒズボラを非難

[ベイルート 4日 ロイター] – レバノンのサード・ハリリ首相は4日、辞任を表明した。自身に対する暗殺の陰謀があるとの見方を示し、イランと、レバノンのイスラム教シーア派組織「ヒズボラ」がアラブ地域で対立を拡大させているとして非難した。

ハリリ氏はスンニ派。同氏の辞任表明により、レバノンの政治情勢は危機に直面し、スンニ派とシーア派の間で緊張が悪化する可能性がある。

域内では、スンニ派のサウジアラビアとシーア派のイランの対立が続いている。

サウジ政府高官は、ハリリ氏が安全確保のためサウジの首都リヤドに滞在していると明らかにした。

米国務省の当局者は、状況を注視していると述べた。レバノンで秩序ある政治的プロセスが行われることを求め、引き続き正統な組織を支援していく方針を示した。

ハリリ首相の父親ラフィク・ハリリ元首相は2005年、レバノンの首都ベイルートで起きた爆弾攻撃で死亡した。

サウジが所有するテレビ局は、関係筋の話として、ベイルートで数日前、ハリリ首相に対する暗殺計画が阻止されたと報じた。

イラン外務省は、ハリリ首相の辞任表明について「レバノンと域内での緊張拡大」を狙ったものだとした。

レバノンのハリル財務相はロイターに対し、同国の経済や通貨に悪影響はないと述べた。

関連記事
米海軍と台湾海軍が4月に西太平洋で合同軍事演習を行なったと、ロイター通信が14日に報じた。台湾国防部の報道官は同日の記者会見で「海上衝突回避規範に基づき、通常の訓練を行なった」と発表した。
豪州シドニーのシドニー国際水泳センターで13日、ソーラーパネルが炎上し、数百人の学生を含む2500人以上が避難した。ニューサウスウェールズ州消防救助隊が出火の原因について調査している。
8940億ドルの2025会計年度国防予算を議会が今後数週間で審議する予定だ。ロバート・ピーターズ氏は、ロシアの戦術核兵器の優位性は「最も緊急の注意を要する」と述べた。
ロシアが最近行った戦術核兵器使用の威嚇を一見すると軽視されがちだが、「ウクライナ国外」の英軍施設への攻撃という状況は、あからさまな警戒とまではいかないまでも、注目を集めるものだ。
バイデン政権は、イスラエルへの一部の軍需品の納入を遅らせている。ロイド・オースティン米国防長官は5月8日、上院歳出委員会の公聴会で、イスラエルによるガザ南部ラファ包囲の可能性を考慮し、国防総省がイスラエルへの武器輸送計画を一部見直していると発言した。