原油先物まちまち、中国での需要増に伴う需給ひっ迫見通しなどで

[シンガポール 8日 ロイター] – アジア時間8日午前の原油先物はまちまち。協調減産が続く中で中国の堅調な原油需要により需給がひっ迫するとの見方から北海ブレント先物は上昇する一方、米原油先物はシェールオイルの増産見通しを受けて下げている。

0121GMT時点で北海ブレント先物は前日清算値比0.05ドル高の1バレル=63.74ドル。前日に付けた約2年半ぶり高値64.65ドルからはさほど離れていない。

米原油先物は前日清算値比0.12ドル安の1バレル=57.08ドル。こちらも今週付けた2015年7月以来の高値57.69ドルに近い水準を維持。

中国で8日発表される貿易統計の速報値では、堅調な原油輸入が続いたことが示される見通し。

トレーダーは、市場は緊迫する中東情勢の展開に注目しており、引き続き取引に慎重だと指摘する。

政治リスク専門コンサルティング会社のユーラシア・グループは「レバノンのハリリ首相の辞任に加え、イエメンの反体制派によるサウジアラビアへのミサイル発射で中東の紛争リスクは高まっている」と指摘した。

関連記事
トランプ氏が関心を寄せるグリーンランドが世界の注目を集めている。トランプ氏の発言やトランプ・ジュニア氏の視察により、欧州の同盟国は不安を感じている
台湾では海底ケーブルが損傷を受けるケースが増えていた。先日、中国の貨物船がアンカーでケーブルを破壊していたという指摘がされ、中共の関与の可能性が浮上している
中共のハッカーが侵入したアメリカの通信ネットワークが以前より深刻で被害を受けた企業も多い事が判明。
カナダのジャスティン・トルドー首相が自由党党首を辞任すると発表し、新党首が選出されるまで首相職を継続する意向を示した。後任党首を巡る動向に注目が集まる。有力候補が次々と取り沙汰される中、自由党の行方が今後のカナダの政局に大きな影響を及ぼす。
中国共産党(中共)のハッカーが数年にわたりフィリピン政府を標的にしたサイバー攻撃を行い、軍事データを盗み出していたことが判明。特に南シナ海の領土問題に関連する文書が含まれていたとされる。