覚せい剤メタンフェタミンは日本でも戦前、大日本製薬の商品名「ヒロポン」が流通した。今日、北朝鮮は外貨獲得の目的以外に国内の労働活性化のために流通させているとの指摘がある(Daniel Roland/AFP/Getty Images)
朝鮮半島

「覚せい剤はコメより流通」北朝鮮は「ヒロポン」で外貨獲得、労働刺激

国際的な制裁により経済にダメージを受けている北朝鮮は、外貨獲得のために、覚せい剤の輸出に力を注いでいる。ヘロインの原料になるケシの生産と輸出量が減少するなか、台頭してきたのは、日本でも「ヒロポン」「スピード」などの名で知られる覚せい剤、メタンフェタミンだ。

米国麻薬取締局(DEA)によると、北朝鮮は中国から安い原料を輸入して、大量生産している。DEAの2012年のレポートによると、北朝鮮製のメタンフェタミンの品質は「良好」で99%純正、利用者は「壁を乗り越える」ほど異常行動を起こすという。

北朝鮮のメタンフェタミン生産に係わる匿名の関係者はDEA当局者に対して「それ(ドラック)を広げた地域…ニューヨーク、ボストン、あらゆるところで、人々は狂いだした」と述べた。

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