神秘に包まれた「死後の世界」は永遠のテーマ。誰もが逝かなくてはならないなら、せめて穏やかにその瞬間を受け入れたいものです。医学の進歩により、あの世の一歩手前から戻ってきた人たちがいます。彼らの回想録を読むと、人の一生について、また命や魂について、深く考えずにはいられません。
実名で投稿する知識共有サイト「Quora」には、「命の終わりを迎えた時、どのように人は感じるのか?」というスレッドが立てられました。同サイトの中で、臨死体験の研究をしている精神科医のユサフ・ミルザ氏(Yousuf K. Mirza)は、人の死は「移行すること」と表現しました。彼によると、多くの人は死を穏やかに受け入れていますが、自責の念にかられている人は「最も恐れていた」とコメントしています。
南カリフォルニア大学に勤務するケブン・カート氏(Kevin Curt)は、心臓手術を受けていた時に、臨死体験をしました。
「私は暗いトンネルにやってきました。浮かびながら進むと、奥に明るい光が見えました。月並みに聞こえるかもしれないが、そこには素晴らしく明るい光があり、男性か女性か、あるいは天使かもしれないが、シルエットが浮かんでいました。そして音楽が聞こえました。愛を感じ、そのシルエットの後ろには光がありました。それまでの人生で、全く感じたことのないものです」
「あの時死を迎えたのだと断言はできませんが、あの経験はとても穏やかな過程でした。まだこの世にいられることはうれしいですが、あの経験だけは忘れられません」
また、自分が死ぬ瞬間を鮮明に覚えているというクリストファー・ムーニー氏(Christopher Mooney)は、次のようにコメントしています。
「僕は実際のところ、とても安らかでした。人は死を恐れるけど、いったん自分が死ぬと分かってくると平穏が訪れます。それは実際、人生の中で最も穏やかで静かな瞬間でした」
「私は非常に思慮深くなっていました。まさに、自分の過去がフラッシュバックするといいますが、そんな感じです。自分の人生を振り返り、自分が誰だったのか、またもう少しよくできなかったのかという思いがよぎりました」
「この経験により、私は信仰を得ました。当時は無神論者でしたが、私は自分の生命が終わらないことを確信したのです。ただ、(死は)ひとつの人生から、また次の人生へ移行するだけだ、という感覚です」
「恐れは全くありません。その瞬間が来たら、自分の脳が変化するからです。脳はすべて理解していてすべて準備が整っているかんじです」
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人は死んでいく時に、何も持っていくことができません。お金も地位も名誉もなく、ただ自分の思念だけが人生を振り返ります。あなたはその時、後悔しないような生き方をしていますか?
(翻訳編集・郭丹丹)
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