中国当局がこのほど発表した報告書によると、ネット規制強化で過去3年間約1万3000のウェブサイトが閉鎖され、1000万のアカウントが停止された。写真は北京市にあるネットカフェの様子。(LIU JIN/AFP/Getty Images)

中国ネット規制、3年間で1万3千のサイト閉鎖と1千万のアカウント停止

中国当局が近年ネット規制を強化したことで、2015年以降1万3000以上のウェブサイトが閉鎖され、約1000万のアカウントが停止されたことが、このほど明らかになった。中国国内の人権活動家は、当局はビックデータを利用して、全国民の言動を監視していると強く非難した。

中国国内メディアの24日の報道によると、ネット規制を当局は15年以降、規則違反として2200のウェブサイト運営組織を調査し、1万3000のサイトに対して閉鎖、またはサイトの運営許可の取り消し処分を下した、1000万のアカウントが停止された。全国人民代表大会(国会に相当)常務委員会に提出された報告書で分かった。

中国当局は今年6月1日から、『インターネット安全法』を実施し、ミニブログやメッセンジャーサービス・アプリなど、各ネット関連企業に対して、ネットにある当局にとって望ましくない情報を検閲するよう要求した。

中国人権活動家の胡佳氏は24日、米ラジオ・フリー・アジア(RFA)の取材に対して、「今年10月の党大会開催に合わせて、中国当局のネット規制は過去最も厳しい状況になった」「当局はビックデータを悪用して、すべての国民の行動を監視している」と批判した。

米国に本部を置く国際NGO組織「フリーダムハウス」が15年に発表した調査報告では、中国当局のネット上の取り締まりは、言論の自由の低いイランやシリアと比べてさらに厳しいと示された。

中国当局は21日、仮想プライベートネットワーク(VPN)サービス器機を提供した、広西省出身のネット技術者、呉向洋氏に対し「不法経営罪」の疑いがあるとして、5年半の懲役と50万元(約860万円)の罰金を言い渡した。VPNを利用すれば、中国国内のネットユーザーは当局のネット検閲システムを回避して、グーグルなどの海外ウェブサイトにアクセスできる。

胡佳氏は、当局の呉氏に対する判決は、他の国民への「見せしめで、政治迫害だ」と非難した。

(翻訳編集・張哲)

関連記事
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。
香港では「国家安全法」を導入したことで、国際金融センターとしての地位は急速に他の都市に取って代わられつつある。一方、1980年代に「アジアの金融センター」の名声を得た日本は、現在の状況を「アジアの金融センター」の地位を取り戻す好機と捉えている。
米空母、台湾防衛態勢に 1月29日、沖縄周辺海域で日米共同訓練が挙行された。日本からはヘリコプター空母いせが参 […]