からだのふしぎ

移植臓器に生前の記憶が残存か?

人の記憶と性格は、移植された臓器とともに、他人の身体に転移することがありうるのか? この現代生命科学の常識を超えた問題に対して、多くの科学者は議論さえもしたがらない。しかし、米国心理学者の研究によれば、人間の個性は確かに移植された臓器とともに、他人の身体に転移しうる。少なくとも10パーセントの人が他人の心臓、肺、肝臓、腎臓などの臓器移植を受けたあと、性格が大きく変わり、臓器提供者の性格、才能、記憶を受けついだことが分かった。

米国アリゾナ州立大学の有名な心理学教授、ゲイリー・シュワッツ( Gary Schwartz )氏は、臓器移植を受けた人に対して調査研究を20数年間行ない、移植された臓器70例に生前の記憶が残存する現象を発見した。たとえば、ある女児は臓器移植を受けた後、突然流暢な外国語を話せるようになった。別の女児は、若い音楽創作者の心肺を受けた後、突然ギターを弾くことに夢中になり、詩を書き、作曲を始めた。

ある女児(7)は、虐殺された女児(10)の心臓を移植した後、頻繁に殺されるような悪夢を見るようになった。驚いたことに、警察は彼女が夢の中で見た犯人像から、この女児を殺害した犯人を逮捕することができた。

米国のある舞踏家の経験も非常に興味深い。健康を重視して飲食に注意していた彼女が、1988年に心肺移植手術を受け、退院後、最初にしたことは、ケンタッキー・フライドチキンを多量に食べたことであった。さらに彼女は自分の性格が大きく変わったことに気がついた。冷静で保守的な性格から興奮しやすく、争いを好むようになった。不思議に思った彼女が調査した結果、自分に臓器を提供した人は、交通事故で亡くなった青年(18)で、この青年の性格は興奮しやすく、争いを好み、しかもケンタッキーが大好きであった。

シワッツ教授は体のすべての臓器に「細胞記憶機能」があり、この機能が移植された臓器とともにほかの人の体に移りうると指摘している。

一方、大脳以外の臓器には記憶機能は存在しえない、と考えている心理学者もいる。

(2006年7月8日の記事を掲載したものです )

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