中国共産党組織からの脱退者、3億人を突破
「『天安門事件』の経験者として、私は最愛の友人たちがあの広場で命を落としたのを自分の目で見た。私もその後、拘束されて拷問を受けた…これはもう遠い昔のことになったが、私にとって消えることのない悪夢だ。ここで、共産主義青年団と少年先鋒隊からの脱退を声明する。共産党が一日も早く崩壊することを祈っている」
これは共産党およびその関連組織からの脱退を応援するウェブサイトに書き込まれた声明だ。
大紀元は2004年11月19日、中国共産党の本質を徹底的に分析した社説「共産党についての九つの論評」(以下、九評)を発表した。それ以来、同社説に国内外の中国人が共鳴した。
ここで、共産党脱退サイトに寄せられた脱退を表明した人々のメッセージの一部を紹介する。中国の人々の声から、現在中国社会が直面している様々な問題が浮き彫りになった。
江蘇省出身の投稿者は、「偶然の機会で、『九評』の動画をみた。共産党がこんなにも邪悪なものとは、まったく知らなかった。この組織の一員になりたくない。大学に通っていた私の友人の子供は、学校で急死してしまった。家族が学校に駆け付けた時、当局は証拠隠滅のため、遺体を焼却していた。ここ数年、中国各地で警察が市民の遺体を奪い取る話をよく聞く。口から言葉がでないほど失望している…この邪悪な組織から脱退することが最良の選択であろう」と書き込んだ。
オーストラリア在住華僑のGeorge Guoさんは、初めて社説を読んだ時、強い衝撃を受けたと話した。
「小さい頃から、共産党を美化する教育しか受けていないから、共産党は『誇らしくて偉大で、常に正しい』と信じ込んで、『九評』のなかで示された汚らわしさを知らなかった。自分なりに調べた結果、多くの資料が『九評』の正確性を証明していた。非常に強い衝撃を受けたのだ」
海外で共産党のイデオロギー浸透工作、いわゆる「統一戦線工作」に30年間も携わってきた匿名希望者は、過去、共産党内部の闘争・騙し合いを目にし、年老いた今になって、共産党に騙されたことに気づいたと後悔の念を話した。
かつて中国共産党の一連の政治運動に参加した人は、「若い頃、地主から土地を奪うという共産党の土地公有化運動に参加した。文化大革命中、紅衛兵として造反にも参加。年取ってから、何も得ていないうえ、病を患った。自分が前半生で、共産党に従って多くの悪いことをしてしまったことを本当に後悔している。ここで、共産党とその関連組織から脱退することを声明する」
1989年6月4日に起きた大規模な民主化運動「天安門事件」の経験者も共産党関連組織からの脱退を宣言した。中国共産党は当時、軍や戦車を派遣して、学生や市民らを武力鎮圧した。
「『天安門事件』の経験者として、私は最愛の友人たちがあの広場で命を落としたのを自分の目で見た。私もその後、拘束されて拷問を受けた…これはもう遠い昔のことになったが、私にとって消えることのない悪夢だ。ここで、共産主義青年団と少年先鋒隊からの脱退を声明する。一日も早くこの全人類にとって悪夢である共産党の崩壊を祈っている」
文化大革命中、小学校教師だった母が紅衛兵らに殴打されて体に障害が残ったと話した海外在住の中国人は、自身が国内の国営企業に勤務していたとき、住宅問題で個人の権利を当局に奪われたと嘆いた。「海外に来てから、中国共産党の法輪功愛好者への迫害と生体臓器摘出を知り、共産党の邪悪極まりない本質を認識した」とした。
さらに、共産党がまさにヤクザ組織だと非難する人がいる。「私たちの村の村長はこの間、『汚職する私をどうすることもできないくせに?私を摘発するって?国連まで告発されても、怖いもんか!これからも腐敗、収賄、汚職をやるよ』と叫んだ。共産党はまさに暴力団組織だ!」
黒龍江省出身の投稿者は、共産党の腐敗が社会の隅々まで浸透していると指摘した。「今、教育現場での腐敗も深刻だ。教室の学生が座る場所にも相場が付いている。講壇に近い前の3列の座席は1学期につき千元(約1万7000円)。4~5列までは500元(約8500円)。クラスの室長(学級代表)なら、1学期2千元(約3万4000円)。先生たちも金儲けばかり考えている。賄賂をもらっている教育委員会の幹部らは、対策を講じようともしない」
また、19年間も続いている法輪功に対する迫害が不当だと主張する投稿者もいる
長年、警察官を務めた男性は、「法輪功を習ってから、(病から)すっかり健康になった人を知っている。しかし、この人は結局、共産党に法輪功を止めさせられた。私も長年、共産党の上層部から末端組織までの腐敗を見てきた。共産党は暴力団組織だと認識している。国民が本来持つべきすべての権利を奪われた。すべての党幹部は職権を乱用して不正蓄財をしている。天安門事件のとき、丸腰の学生を殺害した。もうこの邪党と関係したくない」
カナダの共産党脱党センターでは、浙江省にある民間企業の社長から電話を受けたことがある。社長は、2千人の社員を代表して、共産党とその関連組織からの脱退を希望した。
社長によると、地元政府がこの会社に対して常に収益を渡すよう強要していたため、会社は倒産に瀕し、2千人の従業員も失業に直面している。「私たちは共産党を深く憎んでいる」と社長は話した。
元軍人だった投稿者は、10年前、軍の副中隊長から中隊長に昇格する際、上司から28万元(約476万円)を強要されたことを明かした。この大金を持っていない彼は結局、軍から退役を余儀なくされた。「私がいた師団の副団長が昇進のため、200万元を上層部に贈賄した。軍内での官職売買はもう秘密ではないのだ。このような軍隊には戦闘力は全くない。友人から『共産主義の究極的な目的』を読むようにすすめられた。…本を読んで、中国共産党の最終的な目標は、伝統文化の破壊、法輪功など良い人々への迫害、人類の道徳の破壊だけではなく、人類を滅亡することにあると知り、脱退を決めた」
日本時間3月30日午前11時現在、3億61万6398人の中国人が共産党および関連組織からの脱退を表明した。現在、中国共産党員の人数は8000万人とされている。中国では小学生と中学生に共産党の下部組織「少年先鋒隊」と「共産主義青年団」への加入が義務付けられている。
(翻訳編集・張哲)