中国各地では近年売り上げ増を狙い、料理の中に麻薬成分のある「ケシの殻」を入れる飲食店が後を絶たない。写真は四川激辛火鍋。(大紀元)

人気激辛スープから麻薬成分 リピーター客を増やすため=中国

中国では近年、麻薬成分である「ケシの殻」を使った火鍋やスープ、ラーメンを提供する飲食店が後を絶たない。料理の「病みつき」になれば、リピーターが増え、売り上げも増えることが店側の狙いだ。

中国メディアによると、3月上旬江蘇省無錫市で、ある夫婦が飲食店で食事を取ったあと、車で自宅に帰る途中、交通の取り締まりに当たっていた警察官に止められ、尿検査を受けた。その結果、麻薬成分を示すモルヒネ陽性となった。夫婦とも違法薬物の吸引歴はない。

地元警察当局の調べでは、夫婦だけではなく、一緒に昼食をとったその娘と孫娘の尿検査でも、麻薬成分が測定された。4人は昼食に「マーラータン」という人気の激辛スープを食べたという。

その後、同飲食店とオーナーの家で家宅捜査が行われ、オーナーの自宅から、約415グラムの茶色のケシの殻が見つかった。

食品安全法に違法をしたとして逮捕されたオーナーは、スープの材料に粉末にしたケシの殻を使ったと供述したという。

地元当局は、激辛スープとケシの殻から、モルヒネ、パパベリン、コデイン、ノスカピン、テバインなどケシに由来する依存性薬物成分を検出した。

中国メディアによると、同飲食店は地元での営業期間が長く、数名の常連客からもモルヒネが検出された。

2016年1月、中国国家食品薬品管理総局は、北京、上海、広東省など全国35カ所の飲食店が「ケシの殻」を使っていたと発表した。

(翻訳編集・張哲)

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