中国、人気アプリを永久閉鎖 10~20代若者を敵に回した当局の失策

中国当局が10日、人気お笑いアプリ内涵段子」の永久閉鎖を指示した。これ以降、同アプリのユーザーらによる抗議活動が中国各地で行われた。ユーザーの大半は、国内政治に関心が低い「90後」「00後」と呼ばれる10~20代の若者だ。ネット検閲を一段と強化する当局に対して、中国の若者は「ならず者政府だ」と強く批判している。

「内涵段子」は面白いコントや漫才などの動画視聴・投稿アプリで、2012年8月からサービスが始まった。毎日のアクティブユーザーは2000万人、登録ユーザーは2億人とみられる。

中国国内ソーシャルメディアに投稿された動画などによると、「内涵段子」のユーザーらは11日早朝、北京市にあるテレビなどの検閲当局、国家広播電影電視総局(以下、広電総局)に車で駆け付け、当局の建物前でクラクションを鳴らして抗議した。約700台の車が集まったという。

SNS「微博」ユーザーの「罡毅2016」は、「90後と00後は政治に興味はなく、楽しく生活を送りたいだけだ。面白いコントの動画をみただけで、当局に取り締まられた」と不満をあらわにした。

ネットユーザーらが投稿した動画によると、各地で抗議活動が行われている。動画では、抗議者らが車のクラクションを鳴らしたり、「すべての段友を応援せよ」などの横断幕を掲げたりして、集会を行っている様子が確認できる。

なかには、江蘇省昆山市での抗議集会では、地元警察が拡声器で抗議者に対して「デモ行進と集会は違法だ」と叫んだ際、その場にいた若い抗議者らがどっと大声で笑った様子が写る動画もあった。

また、海外中国語メディアの報道では、「ならず者政府」と叫びながら、デモ行進を行った人もいた。

「微博」では、同アプリ利用者とみられるネットユーザーが「暴力と嘘で政権を維持しているのは、みんなならず者政府だ」と批判した。

中国SNS微博で、ネットユーザーが中国当局を「流氓(ならず者)政府」と非難した。(微博よりスクリーンショット)

一方、同アプリのユーザーではない市民たちはネット上で、抗議活動に支持を示した。

「中国国民は今、住宅ローン、子供の教育費や医療費の高騰で大変な生活を送っている。気晴らしに出かけようとしても、空は深刻な大気汚染でスモッグに覆われている。テレビをつけても、(中国共産党を美化する国営中央テレビのニュース番組)新聞聯播しかない。映画館に行ったら、またも党を賛美する映画しか見られない。やっと『内涵段子』に出会って、ストレス発散できたと喜んでいたのに、閉鎖すると命令された。段友を追い詰めたのは明らかに当局のほうだ」

中国当局は、各地の抗議活動の沈静化を図り始めた。微博上では、コメントの投稿やデモ行進の動画などを削除した。各警察当局は、車のクラクションを鳴らして抗議を行う人に対して罰金を科すとの措置を実施した。

ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)などの海外メディアは、クラクション音での抗議は前例がないとし、中国当局が「数多くの若者を敵に回してしまった」との見方を示した。

「若い抗議者を見て、80年代末あの日、あの広場(1989年6月天安門事件)にいた若者を思い出した」とある市民は投稿した。

(翻訳編集・張哲)

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