修煉をはじめてからのマリタさんの変化
周りの全てが自分の思い通りにならないと気が済まない性格のマリタさん、いつもどこかしら緊張していて、気落ちすることも少なくなく、夫の気ままな行動にもイライラさせられていました。夫はいつも彼女が臆病で、神経が常にいら立っていると笑っていました。しかし中国の伝統気功法を始めてからは、コントロールしようという気持ちを緩めれば物事がよりスムーズに運ぶことに気づき、ストレスから開放されたようです。
ドイツのフランクフルト在住のマリタさんは幼い頃から神経質で、対人恐怖も非常に強い性格でした。優秀な成績で高校を卒業し、大学で芸術史とヨーロッパ民俗学、世界民族学を専攻しましたが、2年生の時、自分は人間と自然とがいかにバランスをとっているのか、そして両者の関係について興味があると思い、人体薬物研究という分野に専攻を変えて、卒業後、フランクフルトのある診療所で医師として勤め始めました。
診療所でのマリタさんの仕事ぶりは素晴らしく真面目でしたが、どうしてもまわりのとの調和が取れないと感じ、心の安らぎに欠けていました。
1999年2月のある日、彼女は書店で友人に贈るプレゼントを探していたとき、偶然『法輪大法ー返本帰真の道』という本をみつけました。読んでいるうちに、マリタさんは本の深遠で純正な内容に引き込まれ、修煉を始めました。
法輪大法は、 基本書『転法輪』を読み、本の中に述べられている宇宙の特性「真、善、忍」に従い、自らの心を修め、5式の動作(煉功)を通じて、心も体も向上させ、真の健康が得られるという中国古代から伝わる修煉法。
マリタさんは思春期から38歳まで、規則正しい生理が一度もなく、長期に渡り、薬に頼っていました。結婚して2年後にやっと子供は生まれましたが、その後もずっと不規則のままでした。また思春期が過ぎたというのにニキビが絶えませんでした。
修煉をはじめて、日常生活でも「真、善、忍」に従い、自分を律していると、まるで身体に新しいメカニズムができたように生理は順調になり、不思議なことにニキビも突然姿を消しました。
職場の同僚は皆、マリタさんの肌の状態が良くなったと気づきました。ある同僚は「最近、あなたは自分のことを話すようになったね」と驚いていました。
確かに、長い間、マリタさんは滅多に自分の事を話題にしていませんでした。しかし彼女はもう群衆の中にいても疎外感を感じなくなっていました。どんな状況に置かれても、ストレスに抵抗でき、マリタさんは自らの不思議な変化を感じていました。
ある日のこと、夫が「マリタ、この庭をもっとよくしよう」と言い、家の庭の模様替えをはじめました。その庭はマリタさんのお気に入りの庭で、庭に生えている草花一本一本にも愛着を持っていて、退社後、庭に座って遠くの景色を眺めるのが彼女の日課でした。
夫が庭全体を引っくり返している時、最初はこの花はこうであるべき、あの植物はああすべきなどの考えがマリタさんの頭を駆け巡り、日々心を痛め、緊張していました。しかし夫は模様替えの成果を非常に誇りに思っていました。マリタさんは「真、善、忍」に従い、彼の視点から考えるように努めました。すると自分が庭に強い執着を持っていることに気づきました。修煉によりマリタさんは一歩退いて物事を見、彼にスペースを与え、コントロールしたいという欲を放棄することができるようになりました。以前なら大きな家庭のトラブルに発展するようなことが、こうやって静かに過ぎ去りました。
夫も法輪大法を修煉してから徐々に変わってきたマリタさんの姿に驚きました。
マリタさんはやっと幼い頃に憧れていた安心感と心の安らぎを見つけたのです。
(大道修)