中国政府は真相の究明と責任者の処罰、再発防止などを掲げ、国営メディアらも世論の尊重を唱えているが、事故業者と監督当局間の癒着疑惑まで浮上するなど、事態は深刻化している (Getty Images)

中国社会を揺るがしたワクチン不正問題  官商癒着が招いた事態

食品と医薬品への不信感が大きい中国社会。「全国民を怒らせた」ワクチン不正事件についての非難が相次いでいる。中国政府は真相の究明と責任者の処罰、再発防止などを掲げているが、業者と監督当局間の癒着疑惑が浮上するなど、事態は深刻化している。

中国国営メディアは24日、長生バイオテクノロジー(長生バイオ)のワクチン問題に関して、事態収拾に乗り出す中国政府と最高指導部の努力を強調する内容に傾いている。また、幹部の腐敗を取り締まる国家監察委員会は24日、「今回のワクチン問題の背後に政経癒着や腐敗の連鎖など慢性的な問題があるかを調べてみる」とホームページで発表した。高俊芳・長生バイオ会長など上層部は身柄を拘束された。

事態が大きくなるにつれて、長生バイオの急速な成長が技術力ではなく、保健当局との癒着に依存したという疑惑が浮上した。

▶ 続きを読む
関連記事
トラが車の後ろを本気でガブッ。中国の動物園で実際に起きた「リアル狩りごっこ」。「自家用車で安全に観察できます」その言葉を信じた結果がこれ。
中国の親が子に教える「危害を加えてでも生き延びろ」という絶望のサバイバル術。助けが来ない社会が、親たちをここまで追い込んでいる現実が重すぎる。
中日関係悪化で広州の宮崎駿作品展が延期。スタジオジブリが発表、理由は非公表。浜崎あゆみ公演も上海・マカオで中止。中国ネット民は「反戦ジブリすら難しいのか」と嘆く。米メディアは中国の逆効果と指摘
中国共産党海軍の空母「遼寧」を中心とする艦隊が太平洋上で活動し、艦載機の発着艦訓練を集中的に実施した。防衛省は自衛隊艦艇や哨戒機を投入し、継続的な警戒監視と情報収集を行っている
中国共産党海軍の情報収集艦が沖縄・宮古島周辺海域を航行したことが確認された。防衛省は海自哨戒機を出動させ警戒監視を実施。南西諸島周辺で続く中共海軍の活動が改めて浮き彫りとなった