寒中でも枯れない 寒葵(カンアオイ)

カンアオイは、全国各地の山地の樹下に分布する、ウマノスズクサ科の常緑多年草。10月から2月にかけて、暗紫色の壷状花が土に半ば埋もれて開花します。したがって、種子散布範囲が狭くなるのか分布は広がらず、地域ごとに変種があります。葉は寒中でも枯れず、3月末に新芽が出ます。秋から冬の間に地下の根茎と根を掘り起こし陰干しして民間薬に利用されますが、精油成分の香気は弱く生薬の細辛(さいしん)の代用にはなりません。

ちなみに、生薬の細辛の原植物はウスバサイシンで、カンアオイと同種で花も似ていますが、異なるのは冬に落葉することです。細辛の名前の由来は、根が細く味はきわめて辛いことからきています。

カンアオイはギフチョウ(岐阜蝶)の食草としても知られています。またウマノスズクサ科の植物は世界中に数多く自生して、花期を始め、花と葉の形状、色、班紋も多様で興味深い植物の一つです。

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