一歩譲れば、世界が開がる
古人の土地争い 解決法
張庭玉は安徽省桐城出身の官吏で、平素から身を修め心の修養を重んじ、人々から敬愛を受けていた。張氏は、親孝行を重んじ、宰相であった間も、故郷に残した母親を心配してしばしば会いに帰った。あるとき、母を見舞いに戻った張庭玉は、家が古くなったのに気づいた。そこで、諸々の事を手配した後、使用人に作り直すように命じて都に戻った。
張家では早速、隣の葉家との間にあるスペースを使って廊下を造ろうとした。ところが、葉家のほうもちょうど、そのスペースを使って家を増築しようと考えていた。結局、両家は争うことになってしまった。張家が敷地を掘り返すと、葉家がそれを土で埋めてしまうし、葉家が工事を始めようとすると、張家の人が道具を奪ってしまう。両家は何度も言い争いになり、爆発寸前の状態になった。
張氏の母は怒りが収まらず、息子に手紙を出して、この件を速やかに処理してほしいと頼んだ。ところが、張庭玉は手紙を読み終わると、少しも慌てることなく、短い詩を一首書いて故郷に届けた。「家から手紙が届いたかと思えば、ただ壁のことだけ。三尺くらい譲ってもいいのではありませんか?万里の長城は今なおこの世にありますが、それを造った始皇帝はとっくにいなくなりました。人の命などはかないものです。争って何になるのですか?」
関連記事
恋煩いで半年も食べられなくなった女性。名医が見抜いたのは、体の病ではなく「考えすぎ」でした。心と胃腸をつなぐ中医学の知恵をご紹介
肌のくすみ、抜け毛、疲れやすさは「気血不足」のサインかもしれません。中医学の視点から、食事・睡眠・運動で内側の活力を整える方法を紹介します
森を歩いたり、緑を眺めたりすると、なぜか心が落ち着く――その感覚には、科学的な理由がありました。自然に触れることで脳のストレス回路や注意力に起こる変化とは?わずかな時間でも得られる意外な効果と、日常に取り入れる方法に迫ります。
ハーブは飾りではなく、栄養豊かな「食材」にもなります。ペルシャ料理に学ぶ、抗酸化物質とポリフェノールを毎日の食事で増やす工夫を紹介します
小さなランタナは、互いに争わず、それぞれの時に咲く。人と比べず、自分の色と出番を信じて生きることの美しさを見つめます