GettyImages

知ってた? じゃんけんの語源

じゃんけん」の語源は未だよくわかっていませんが、代表的なものに「両拳」説があります。

中国で古くから行われてきた酒席の遊びに、二人が互いに出す指の数を予想して言い当てる『猜拳』と言うのがあり、江戸時代に長崎に伝来しました。その『猜拳』でチョキを表すものを「両拳(りゃんけん)」と言い、それが訛って「じゃんけん」になったというのです。長崎方言では、「りんご」→「じんご」、「りょうしん」→「じょうしん」のように、「り」が「じ」に変化することがあるということからすれば、この「両拳」説はかなり説得力があります。

もう一つ有力な説は、『大言海』(大槻文彦編、1935)でも採用されている「石拳」説で、グーを表す「石拳(じゃくけん)」が訛って「じゃんけん」になったというものです。日本語では、子音「k」に挟まれた「u」は落ちて無声化しやすいということから、「じゃくけん(jakuken)」→「じゃ・けん(jak・ken)」→「じゃんけん(janken)」と変化したと考えるのです。栃木には「じゃんけん」を「じゃっけん」と言う地域があるようで、この説も捨てがたいものがあります。

さらには、「猜拳」説。『猜拳』を広東語で「チャイキュン」のように発音するそうですが、大阪や滋賀あたりでは「じゃんけん」のことを「じゃいけん」と言い、神奈川には「ちょいけん」と呼ぶ地域があるということを考え合わせれば、この説も「ひょっとしたら」という気になってきます。

(智)

おすすめ関連記事:「湯たんぽ」の「たんぽ」とは、どういう意味?

関連記事
肩の柔軟性と筋力を高める6つのエクササイズを実践すれば、可動域を改善し、肩こりや日常の不快感を和らげる効果が期待できます。
白キクラゲやレンコンをはじめ、免疫力を高める10の食材を紹介。伝統医学と現代科学が推奨する抗炎症効果で、肺を潤し冬を快適に過ごす方法を提案します。
新たな研究により、男性における自閉症の発症リスク上昇には、Y染色体が関与している可能性が示されました。男性では自閉症が女性より約4倍多く見られる一因として、Y染色体が自閉症リスクを特異的に高めていることが明らかになっています。
朝食のタイミングを調整することで、2型糖尿病の血糖値管理が改善する可能性があることが新しい研究で明らかに。運動と食事のタイミングが血糖値に与える影響を探ります。
神韻芸術団2025年日本公演間近、全国42公演予定。伝統文化復興を目指す公演に観客の支持と絶賛の声が相次ぎ、チケットも記録的な売上を上げている。