牡丹(ボタン)

中国史上唯一の女皇帝が愛した花 「花の王」

ボタン科落葉低木で、原産地は中国。日本に渡来した8世紀頃には薬用として栽培されていました。その後、則天武后も愛でたといわれる牡丹は「花の王」として親しまれ、日本でも数々の園芸品種を生み出しました。多くの品種は4~5月に花が咲きますが、二季咲きの寒牡丹、1~2月に開花する冬牡丹もそれぞれ茶席に華を添えます。牡丹園は各地にありますが、島根県の大根島や奈良県の長谷寺が有名。

日本でも牡丹の花の艶やかさは多くの文人墨客に愛され、着物、陶磁器などの模様に描かれたり、『枕草子』を始め多くの文学作品にとりあげられました。美しい女性の喩えとして「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」という言葉がありますが、実際にこれら三つの植物はすべて婦人病によく使われている薬草です。

また、牡丹は牡丹餅(ぼたもち)、牡丹鍋(猪鍋)、ぼたんエビなどの食べ物の名前や、ぼたん雪、牡丹桜などの名称でもお馴染です。

(文・ハナビシソウ)

おすすめ関連記事:自然からの「片栗粉」

 

関連記事
世界中の美しいカフェ10選を巡る旅へ。歴史と芸術、文化が交錯する特別な空間で、至福の一杯を味わいませんか?
吉祥寺マルイにて、台湾が誇る漢方食材や東洋の叡智を感じられる商品を販売します。さらに、台湾ならではの味を楽しめ […]
インドの若きモデルマネージャーが語る、ファッション業界で輝き続ける秘訣。「真・善・忍」の実践がもたらす内面の美と成功への道とは?
リンゴには健康をサポートする多彩な効能が詰まっています。日々の健康を手軽にサポートするリンゴの驚くべきパワーとは?美味しくて栄養満点、毎日の食事に取り入れたいリンゴの魅力をご紹介します。
日本料理の「五味五色」が生む健康の秘密。陰陽五行に基づく養生観が、日本人の長寿とバランスの取れた食文化を支えています。