【生活に活きる植物】竹(タケ)

タケのほとんどは中国原産で、常緑多年草です。日本では600種もあるとされていますが、狭義では竹・ササ・バンブーの3つに分けられ、三大有用竹としてマダケ・モウソウチク・ハチクが各地で植栽されています。植物学的には、成長してタケノコの皮が落ちるのが竹で、残っているのが笹です。ハチクとその同属種の竿の部分の皮下の帯緑白色部を薄く削ったものは竹筎(ちくじょ)、葉は竹葉(ちくよう)、竹竿を加熱して流れ出た液汁は竹瀝(ちくれき)、特にホウライチク属から出た竹瀝の自然結晶は天竺黄(てんじくおう)と言われ、昔から親しまれている生薬です。

タケは気候が温暖なアジアに多く、ササは寒冷地にも自生します。バンブーは主として熱帯地に生息し、株立ちになります。一般的には地下茎を伸ばし、成長が早く、生命力の強さを愛でて、正月飾りにも利用されます。青竹・晒し竹・炭化竹・煤竹といろいろな状態で利用されます。素材としては竹紙・茶道用具・花器・竹笛・建材にと各方面に使用されます。また、近年人気の竹炭は、ケイ素・ミネラル・カリウムなどが含まれ、吸着・浄化作用があります。竹酢液はサク酸・フェノール・クレゾールなどによる殺菌作用が利用されています。竹の花は60年とか120年の周期で開花し、一斉に枯れると言われています。

先日、ホウライチクの花が咲きました。ホウライチク(蓬莱竹)はバンブー類で、沈竹(チンチク)、土用竹といわれます。昔は、火縄銃の火縄の材料でした。

▶ 続きを読む
関連記事
抜け毛や白髪は年齢だけの問題ではないかもしれません。中医学では、髪の状態は「腎のエネルギー」と深く関係すると考えられています。下半身の簡単なストレッチが、髪の健康を支えるヒントになる可能性も。
髪は見た目以上に多くを語ります。ストレスや栄養状態、環境曝露まで記録する“健康の履歴書”としての可能性と限界を、最新研究と専門家の視点から読み解く注目記事です。
「少量なら大丈夫」は本当?240万人を分析した最新研究が、わずかな飲酒でも認知症リスクが高まる可能性を示唆。脳の健康とお酒の付き合い方を見直すきっかけになる一記事です。
「忙しい=充実」と思っていませんか。最新の研究と実体験から、過度な忙しさが心身や人間関係に及ぼす見えない代償を解説。立ち止まることの本当の価値を考えさせられる一編です。
透析は命を救う治療だが、腎臓が本来持つ「回復力」を見えにくくしてしまうこともある。必要な時だけ透析を行う新たな治療法で、回復率が高まったという研究と、透析を離脱できた女性の実体験。