クラシック音楽の治癒力
私たちがよく聞く音楽が健康に影響を与えるということをご存知でしょうか?正統派音楽は心と身体に調和をもたらし、治癒効果があります。
不整脈を患っている83歳のエディス・ズーク(Edith Zook)氏は、時々めまいを起こして倒れることがあります。2006年1月15日、米イリノイ州アーバナの病院で心臓手術を受けました。
補助的な治療として、手術中にヨハン・パッヘルベルの「カノン」の曲をハープで演奏し続けました。アラハム・コチェリル(Araham Kocheril)担当医師は、ハープの振動周波数は不整脈を整えるのに有効的だと知っていることから、このクラシック音楽の演奏を続けさせました。
すると、ズーク氏の乱れた動悸が落ち着いてきて、心拍数も安定しました。
ハーバード大学医学部のアレイ・ゴールドバーガー(Ary Goldberger)教授は言います。
「健康な心拍リズムは、古典音楽のリズムに似ています」
ズーク氏は音楽の治癒効果を体験した唯一の患者ではありません。研究報告によると、音楽療法は
未熟児の心拍を正常に戻し、食事摂取と睡眠にも効果があります。
脳卒中や脳損傷患者の言語障害を回復させることができます。一部の患者はあらゆるものに対して反応がなくても、音楽だけに反応します。
人体において、音楽と痛みを感じる神経が同じであることから、分娩時や歯の治療時に音楽で痛みを和らげようとする医師が多くいます。そして、ガンの症状やガン治療に伴う副作用を抑制することにも使用されています。
これらのことは、中国古代の人々の音楽への認識と合致しています。
古代では正統な音楽は人々を教化する作用があるとしています。心を清め、心身を穏やかに、 病を取り除き健康を保ちます。
中國伝統の繁体字「藥」は、音楽の「樂」の上に草冠を付け加えてできています。つまり、音楽のような治癒効果のある「草」を「薬」と称しても良いのです。
中国の音楽は5音の音階からなっています。即ち 「宮・商・角・徴・羽」の5音で 西洋の「ド・レ・ミ・ソ・ラ」に等しいです。ちょうど 人間の五臓「脾・肺・肝・心・腎」に対応しています。同時に五情「思・懮・怒・喜・恐」に対応しています。
「天には五音があり、人には五臓がある
天には六律があり、人には六腑がある…
人は天地と対応しているのである」
ー『皇帝内経」ー
五音を五情を通して五臓を調整することができます。
例えば 「商」の音をもって「肺」を清めます。「商」調の音楽を聞くと、風邪の予防や呼吸器官の改善に役立ちます。
また、肺は「悲」に連動することから、悲しむことが肺にとってよくない働きをもたらすので、「商」調の音楽を聞くことで 気持ちを落ち着かせることができます。
しかし、全ての音楽が健康に良いではありません。現代音楽、 例えばヘヴィメタルやヒップホップ、パンクなどは健康に悪い影響を与えます。
ロシアの医学者ウラジミール・N・アニシモフ(Vladimir N Anisimov)氏は、クリエイティブの仕事に従事する約5万人を対象に調査を行いました。
調査統計した結果、ロック音楽に従事する人たちが最も寿命が短く、男性は平均43.6歳で女性は37.6歳でした。反対に 90歳まで生きる人たちの職業のトップ5の中に、クラシック音楽家が4人を占めていました。それぞれがハープ奏者、クラシック音楽作曲家、バイオリニスト チェロ奏者でした。
カリフォルニア大学バークレー校の研究においても、ヘヴィメタルとヒップホップに従事する人たちは、米国内同年代の中では寿命が最も短いことが明らかになっています。
さて、あなたはどんな音楽を聞きますか?
(エポック・メディア・グループ新唐人より転載)