中国大手企業の影の所有者か、江沢民孫・江志成氏の錬金術
中国一の富豪と言えば、電子商取引最大手アリババ集団の馬雲会長や、不動産コングロマリットの大連万達集団(ワンダ・グループ)の王健林会長などと、名を挙げる人は少なくない。近年、中国高官らへの汚職摘発や、海外メディアが報道した租税回避行為に関する機密文書、「パナマ文書」などから、真の中国一の富豪は、江沢民元国家主席の孫、江志成氏の可能性が高い。
1986年生まれの江志成(Alvin Jiang)氏は、江沢民の長男・江綿恒氏の息子。米名門ハーバード大学経済学部を卒業した後、2010年米金融大手のゴールドマン・サックスに入社し、プライベート・エクイティ・ファンド(以下、PEファンド)部門で勤務した。9カ月後に退社し、香港で投資会社、博裕資本有限公司(Boyu Capital)を設立した。ロイター通信は2014年に発表した特集記事で、江志成氏が江沢民の孫をかさに、世界最大のPEファンド市場である中国国内で巨万の富を得たと指摘した。
2019年4月以降、米国に亡命した中国人富豪の郭文貴氏は複数回、江志成氏の保有資産は5000億ドル(約54兆円)にのぼり、江沢民一族は海外で少なくとも1兆ドル(約108兆円)の資産を持つと暴露した。
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