ピンタレストの偏向性と検閲の告発公表した情報サイト、ユーチューブ動画削除やアカウント一時停止に
SNSの検閲や偏向性を監視する組織「プロジェクト・ベリタス」は11日に発表した報告書で、画像共有SNSのピンタレスト(Pinterest)について、保守的なコンテンツに対する政治的偏見および検閲があると指摘した。その後、ツイッターとユーチューブは、同組織のアカウントを一時停止したり、ビデオを削除したりした。
ツイッターとユーチューブを管理するグーグルは、この対応について、ベリタスによる「プライバシー侵害」を理由に挙げた。ベリタスは、情報検閲に関与したピンタレストの社員や関連の内部メールの写しなどを公開した。
ベリタスは、同従業員は検閲や偏向性に関わったとして、公表の価値があると反論している。ベリタス創設者ジェームズ・オキーフ(James O’Keefe)氏は、「ツイッターは、(表出させる)情報を選択するべきではない」と述べている。
報告書には、ピンタレストのソフトウェアエンジニア、エリック・コクラン(Eric Cochran)氏によって提供された、多数の内部文書が含まれている。
コクラン氏は、6月11日に勤め先であるピンタレストの事務所に出社する際、説明なしに、セキュリティスタッフの同行があったという。その後、コクラン氏は会社から「社外の第三者と会社の機密情報を共有した可能性がある」として、「管理休暇の取得」を命じられた。
コクラン氏によると、ピンタレストでは、ポルノや暴力の指示など反社会的なサイトを禁じる検閲項目の中に、そうではないサイトがリスト入りしているという。たとえば、zerohedge.com、theantimedia.com、liveaction.org、prisonplanet.com、pjmedia.com、teaparty.orgがある。
コクラン氏によると、リストに載っているウェブサイトのリンクは、ピンタレストに投稿できない。
報告によると、ピンタレストには「機密用語集」として、例えばクリスチャンに関する禁止用語を用意している。アイデアの聖書を読む、聖書を読む、聖書の詩、キリスト教の復活祭など。
今日、大型ソーシャルサイトによる社会的影響力は小さくない。個人、企業、国でさえ、その情報発信機能を利用している。プロジェクト・ベリタス創設者オキーフ氏によると、通常、情報発信媒体は、編集規則を発表している。巨大ソーシャルサイトが、検閲を実行し、これについて何ら説明がないというのは「中立的なプラットフォームを運用してるかどうか、疑問が投げかけられる」とコメントした。
ピンタレストは、ベリタスの問い合わせに対して「ピンタレストでは宗教的な内容は許可されている」と述べた。
「例えば宗教のような、特徴あるユーザーを保護するために、他の推薦事項や広告などが表示されないよう設定している」と回答した。
いっぽう、べリタスのビデオが削除されたことについて、グーグルの広報担当は「ユーチューブのプライバシー規則の侵害」と説明した。
ユーチューブからの回答では、ベリタスの違反理由は、ピンタレストの製品安全専門家チームに所属するメーガン・マクラーレン(Megan McClellan)氏とガーネット・ジャーマイ(Genet Girmay)氏の名前と写真を公開したためだという。
ベリタスが公開したピンタレストの内部資料によると、中絶防止を訴える団体のウェブサイトLiveaction.orgを遮断リストに入れたのは、マクラーレン氏だという。
ベリタスのツイッターアカウントは24時間ロックされたが、12日夜には解除された。
コクラン氏は当初、ベリタス側から告発者として身元を隠すよう促されていたが、ピンタレストからの管理休暇の通告を受けて、6月12日、FOXニュースに出演し、自らの告発を公表した。
「私は不正行為を知ったので、告発した。そして現在、米国人ではない者による、巨大なネット企業の情報検閲は常態化している」と述べた。
コクラン氏は、ピンタレストは非公開で中絶防止サイトを検閲するのではなく、公にして、理由を説明するよう望んでいる。
(翻訳編集・佐渡道世)