(Illustration - Shutterstock)
最愛の妻に囁いた最期の言葉

100歳のおじいちゃん、28時間後に天国にいる妻を追う

この二人のラブストーリーはまるで恋愛小説をモデルにしたかのようなそんなお話です。結婚して70年、悲しいはずの死別さえもこの二人の仲を引き裂くことはできなかったのです。

オハイオ州シンシナティに住むヘレン・アウアーは椅子に座っている時に、94歳でその生涯をとじました。そして夫のジョーは彼女を見てすぐに、最愛の妻が先に逝ってしまったことに気づいたそう。悲しみの中、彼女を見送るためキスをしながら「そこまで連れて行っておくれ」と最後に囁きました。

それから間も無く、まるで本当に彼女が天国から夫を迎えに来たような出来事が起こりました。2014年10月15日に亡くなった彼女の後を追うかのように、ジョーもまた28時間後に息を引き取ったのです。亡くなる5ヶ月前に100歳の誕生日を祝っていたジョーですが、おそらくヘレンのいない1日はなんとか過ごせたとしても、やっぱり2日目は無理だろうなと悟っていました、と9人の子供たちはコメント。

2人が初めて出会った場所は教会。その後1941年に結婚し、第一子バリーを授かりました。同じ頃、ジョーは第二次世界大戦の兵士として戦場に駆り出されましたが、その間にもヘレンは第二子を妊娠しており、ジョーがフランスにいる間も彼女と子供たちの写真を送っていました。「父はその写真をいつまでも大切に財布にしまい、ウタビーチでの熱戦の時でさえ、汚れはしたものの、今現在まで大切に保管 しています」と末っ子のジェリー。

10人兄弟の中の、メアリー・ジョーは両親の晩年後の世話をよくしていたそうで 「母は家族や友人を愛していて、家族のために忙しくしているのが好きだったと思うわ」とコメント。そして10人の子供たちを育てあげるためにも時には優しく、時には信念を持って厳しく躾ける役割をしていたのは父ジョーただったそう。

3年もの兵役期間を無事に乗り越えたジョーはその後、彫刻家として活動をはじめました。

そして10番目の末っ子ジェリーが小学3年生に進級した頃、ヘレンも学校のカフェテリアで給仕の仕事を始めました。その職場でさえも、みんなを元気にするムードメーカーとして受け入れられ「フライパン娘たち」の愛称で呼ばれていたとか。

そして両親が亡くなった時、10人兄弟のうちボブだけは数年前にガンで亡くなって いましたが、長男のバリー72歳をはじめ、ジュディー、スティーブ、メアリー・ジ ョー、ジェーン、カレン、トム、クリスそして末っ子のジェリー52歳はそれを見届けました。ヘレン、ジョーは9人の子供たち、16人の孫、そして29人のひ孫たち、 さらに1人の玄孫にも囲まれた明るい人生を全うしたのです。

「父は、子供は神様からの授かりものだと信じてたわ。だからしっかり責任を持たなきゃって。神を信じ、地球を大切にしなきゃいけないっていうことも教わったわ。二人とももういないけど、すごく楽しい時間だったわ。ママとパパは素晴らしい人生を送ったのよ」とメアリー・ジョーは話しました。

末っ子のジェリーは「両親はとても質素な人たちだったけど、謙虚だった。見返りを求めるようなことはしなかった。それから、今後結婚をしたいと考えてる人には少しハードルが高いかもね。うちのママとパパを見た後じゃ」と語る。

つまり、ヘレンとジョーの物語は真実の恋物語であったということでしょう。

(大紀元ウェブ編集部)

関連記事
マスト(肥満)細胞活性化症候群(MCAS)に苦しむ人々にとって、食生活を変えることは、症状を大きく軽減することが可能です。多くの人が健康的な食事を心がけていますが、実際にはそうであっても、過敏性腸症候群やかゆみ、くしゃみ、不眠症などのMCASの症状を引き起こすヒスタミンが多く含まれている「健康食品」も存在します。
MCASという病気は様々な症状があるため、診断には時間が必要です。しかし、指導された一連のステップに従うことで、適切な診断に向かう道を築くことが可能です。
「ダイエット」「血液サラサラ健康法」「ツボ押し」など、健康に関する話題は雑誌やテレビで盛りだくさん。健康に関して豊富な知識を持っている人は少なくありませんが、人体がどのように成長しているのか、注目したことがありますか?
COVID-19ウイルスは肺にダメージを与えるだけでなく、体内の多くの臓器に影響を及ぼします。米国のある10代の少女は、COVID-19に感染した後、声帯が麻痺し、呼吸のために気管切開され、15ヵ月後に気管切開装置が外されました。
世界最高峰の舞台芸術で知られる神韻芸術団のダンサーや演奏家たちが6月に来日し、銀座で待望のファンミーティングを開催する。神韻公演の司会者がMCを務め、様々な企画を通してファンと交流する。