米ウォールマートの銃乱射事件、我が身を盾に銃弾から子供を守った若夫婦

今月3日、テキサス州のエルパソで、20人もの死傷者を出した心痛ましい乱射事件は世界を恐怖で震わせた。中でも、生後二ヶ月の子供を守るために、我が身を盾にしてその命を守った若い夫婦の存在が明らかになった。

この日の午後、5歳の長女をチアリーディングクラブに送った後、学校用品やパーティーの装飾具を買うためにウォールマートに出かけたジョーダン・アンチョンドさん(25)と夫のアンドレ・アンチョンドさん(24)。まだ生後二ヶ月になる息子も連れての「いつもの買い物」のはずだった。しかし悲劇は起こる。

 

パトリック・クルシアス(21)容疑者は、ライフル銃をウォールマートに持ち出し、無差別に乱射する。この時、我が子を守るため、とっさに自分の体を盾にして銃弾を防いだジョーダンさん。しかしすぐに死亡が確認される。命を張って守った赤ん坊は、ジョーダンさんが倒れた際に下敷きになったため、骨折はしたものの、命に別状はなかったという。

ジョーダンさんの妹レタさんは、取材に対して「病院に行った時、医師からは姉が身代わりになって子供を救ったことを聞かされたわ」とコメント。また、ジョーダンさんの従姉妹であるモニークさんは「彼女の存在は、家族にとってとてもかけがえのないものだったわ。彼女が笑えばみんな笑うし、そこにいるだけで、優しい気持ちになれた」とジョーダンさんの温かい人柄を語った。

また当初、行方不明とされていた夫アンドレさんもその後、死亡が確認される。彼はジョーダンさんと子供を守るために、その身を犠牲にして容疑者に向かっていったという。

この勇敢な夫婦に対し、ジョーダンさんの叔母エリザベスさんは「二人は正真正銘、子供の親だったんです。二人の死は私たち家族にとってあまりにもショック大きく、辛く受け入れがたいものです」とコメント。しかし、幼い子供達はまだ両親の死を知らされていないという。長女は「ママとパパはどこ?」と親族に繰り返し訊いているという。

先日記念日を祝ったばかりであったという、仲睦まじい夫婦の身に起きた事件。なぜこの二人が、子供達と死別しなければならなかったのか。悔やんでも悔やみきれない。

どうかジョーダンさんとアンドレさんが安らかに眠り、同じような被害がでないことを心から願いたい。

(大紀元日本ウェブ編集部)

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