子孫に『倹約と素朴な生活』を説いた皇帝

劉裕は南朝の宋の初代皇帝である。出身が貧しく、皇帝になる以前も貧困生活を送っていた。そのためか、皇帝になっても根本を忘れず、質素に生活していた。劉裕は一生の間、欲を貪ることなく、法に従い、金や財宝を糞土の如く見ていた。劉裕の宮廷には、贅沢な馬車もなければ、音楽や歌、舞踊などもなかった。

ある日、劉裕に琥珀で作られた美しい枕が献上された。当時、北方の敵を征伐に行く最中で、琥珀が武器による切り傷の治療効果に良いという事を聞くと、すぐに琥珀を砕いて軍に配った。宮中のベッドの脚に使っている釘は、職人が錆止めのために銀を表面に塗っていた。劉裕は無駄遣いだと考え、鉄の釘以外は使わせなかった。劉裕の娘の嫁入り道具も簡単で、錦の織物や宝珠などは一切なかった。

劉裕が平民であった時、布製の掛け布団を使い、牛のたてがみで作った払子(ほっす)を使っていた。皇帝になり、何でも手に入り、生活の心配もなくなった。しかし、掛け布団と払子を捨ててはいけないと思い、娘の彭城に丁寧に保管させた。「しっかり保管して将来、子や孫に伝え、根本を忘れないように諭してください」と、劉裕は娘に言いつけた。

▶ 続きを読む
関連記事
長年治らなかったPTSDが、呼吸で変わる――。9・11を生き延びた女性の実例と最新研究から、迷走神経刺激が心と体を静かに立て直し、回復を支える可能性を読み解く。治療に行き詰まる人に、新たな選択肢を示す一篇。
腰や足の冷え、夜間の頻尿は「腎の冷え」のサイン。粒のままの黒こしょうを肉と煮込むことで、温かさが下半身に届き、体の内側から静かに整っていきます。
「いつかやろう」が人生を止めてしまう理由とは?年齢や才能の言い訳、スマホ依存まで、行動できない心の仕組みを9つの理論で解説。今すぐ一歩を踏み出したくなる、背中を押す思考の整理術です。
「減塩=健康」と思い込んでいませんか。塩を減らしすぎることで起こり得る不調を、中医学と最新研究の両面から解説。体質に合った“正しい塩の摂り方”を見直すヒントが詰まっています。
避けられないと思われがちなマイクロプラスチックですが、日々の選択で暴露は減らせます。加熱調理や衣類、日用品の見直しなど、今日から実践できる具体策を科学的根拠とともに分かりやすく紹介します。