アマゾン森林火災、子どもに呼吸器疾患など健康リスク=WHO

[ジュネーブ 30日 ロイター] – 世界保健機関(WHO)は30日、アマゾン地域の熱帯森林で続く火災が、特に子どもの間で呼吸器系疾患などの健康上のリスクをもたらすと指摘した。

WHOで公衆衛生・環境・健康の社会的要因を担当するディレクター、マリア・ネイラ氏は「子どもの間で特定の呼吸器疾患の発症の報告を受けているが、組織的な監視に基づく報告はできない」とし、現地の医療施設から報告された事例について言及した。

ネイラ氏は、火災の発生現場付近の住民が避難し、死亡者の報告は受けていないと述べた。大気汚染により悪化の可能性があるぜんそくなどの既往歴がある場合は、火災の煙によってリスクが高まると説明した。

火災発生現場との距離や煙の強さによって人間への影響は異なるが、大気汚染物質は、火災の程度が激しい地域では「長期間」残存するという。ただ火災によって、大気汚染物質へ「強力に長期にわたって」さらされることから発生するがんなどの発症リスクが高まるといった長期的な問題は、発生しにくいとの見方を示唆した。

ブラジルのボルソナロ大統領が24日、軍を消火に出動させて以来、火災はやや下火になっている。

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