EU制裁違反容疑のイランタンカー、差し押さえる計画ない=米国防長官

[ロンドン 5日 ロイター] – エスパー米国防長官は5日、欧州連合(EU)の制裁に違反した疑いがかかっているイランの石油タンカー「アドリアン・ダリア1」(グレース1から改名)を差し押さえる計画はないと表明した。

イラン産原油を輸送する同タンカーは地中海を航行していたが、シリアの西側で位置情報を伝えるトランスポンダーのスイッチを切った模様。

米財務省は8月30日に同タンカーと船長を経済制裁の対象に指定した。

同タンカーはEUの制裁に違反してシリアへ石油を輸送していた疑いで7月に英領ジブラルタルで拿捕(だほ)され、8月15日にシリアで積み荷を降ろさないとの約束の下、解放された。

エスパー長官は訪問先のロンドンで記者に同タンカーを差し押さえる計画があるか問われ、「現時点でそのような計画はない」と答えた。

また、イランとの対立については、「フランスなどがイランを交渉の席につかせることができれば、良いことだ」と語り、フランスなどの対話への取り組みに支持を表明した。

トランプ米大統領は4日、ニューヨークで今月行われる国連総会でイランのロウハニ大統領と会談することは可能との認識を示した。[nL3N25V3M6]

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