IAEA、核開発疑惑巡りイランに速やかな回答を要求

[ウィーン 9日 ロイター] – 国際原子力機関(IAEA)は9日、イランに対して核開発疑惑を巡る質問に速やかに回答するよう要求した。外交筋によると、質問にはIAEAに申告されていない施設でウランの痕跡が検出された問題が含まれている。

IAEAはまた、イランが新型の遠心分離器を設置してウラン濃縮に向けて動いていると指摘。イランが先週発表した、2015年の核合意で定められた義務の履行を停止する措置を実行に移し始めたと非難した。

外交筋の話では、イスラエルが「秘密の核開発場所」だと指摘していたイランの施設からサンプル粒子を持ち帰ったIAEAによる分析で、ウランの痕跡があったことが判明したが、イラン側はこれについて明確な説明をしていない。

イスラエルのネタニヤフ首相は昨年、この施設に一時、何らかの放射性物質が保管されていたと主張した。

IAEAは査察の詳しい内容を公表しておらず、一般的には査察についてコメントしない。だがフェルータ事務局長代行は8日の定例理事会で、イランにIAEAへの協力を改善するよう求めたと明らかにした。

フェルータ氏は記者会見で「時間が最も重要だ」と指摘。イランの外相や原子力庁長官らの高官との会談について「このメッセージが非常によく理解されたと思う」と語った。

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