世界の料理を紹介するレシピ本 秘められたメッセージ

ジェームズ・ビアード・アワードの受賞者であるクリス・シェパードは、食事には場の緊張をほぐす上で最大の効果があると考えています。食事には政治的な要素も宗教的な要素も関係ありません。そのため、相手の文化を学習しながら、繋がりを保つ上で食事は強力な手段であると言えるわけです。

食事を利用すれば、人生はさらに豊かになるというのがクリスの持論です。彼の料理には世界各国の食事が取り入れられており、4冊目となる料理本にも様々なレシピが掲載されています。

(Julie Soefer)

クリスはヒューストンに引っ越したのをきっかけに、ベトナム料理、韓国料理、またメキシコ料理に至るまで、様々な料理店を食べわたりました。

最初の内は恥ずかしさや、緊張を感じたそうですが、見慣れないメニューと格闘しながらウェイターや、コック、またオーナーと会話をするように努力しました。

(Julie Soefer)

クリスが取る手段は、まずレストランに食べに行き、そこで相手にたくさんの質問をし、その後何回もお店に通うというものです。すると、お店の人は、なぜ彼がそれほど頻繁にお店を訪れるのかと興味を抱き始めます。そこから会話が発展し、料理からスポーツの話、また家族の話などに話が飛ぶようです。彼がシェフだと分かると、お店の人は料理について詳しく説明してくれ、作り方も教えてくれるようになったわけです。

(Julie Soefer)

こうしてベトナム料理、アジア料理などの様々なレストランにて、食事をきっかけとしてクリスは様々な人々と特別な友情関係を築くことができたのです。レストランは彼にとっての教室、そしてコックやオーナーは彼の先生、また友人になりました。

(Julie Soefer)

有名になった後も、クリスは自分に教えてくれた人たちへの尊敬の念を失っていません。先生たちの写真をレストランの壁に掲載しており、自分を鍛えてくれたレストランでぜひ食事を取るようにと、来店したお客にも勧めています。クリスは、彼らがいなければ、今の自分の成功はないと認めています。

(Julie Soefer)

「Cook Like a Local」という彼の本は、自宅での料理の幅を広げるだけでなく、外に出て、周りの人と会話をするように読者に勧めています。家に引きこもらず、他の人々と会話をしたり、一緒にご飯を食べることで、相手の文化を学習することを読者たちに促しているのです。各自がそうすることで、世界はもっと良い場所になるだろうとクリスは述べています。

“Cook Like a Local: Flavors That Can Change How You Cook and See the World,” by Chris Shepherd and Kaitlyn Goalen ($35, Clarkson Potter).

(大紀元日本ウェブ編集部)

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