豪州への中国人観光客、年間伸び率が鈍化 米中摩擦など影響か

[シドニー 11日 ロイター] – オーストラリア連邦統計局が発表したデータによると、7月に同国を訪問した中国人観光客は12万2300人となり、12カ月平均(12万0600人)を上回った。ただ年間の伸び率は9年ぶりの低水準となり、米中貿易戦争と中国の経済成長減速が観光客の旅行計画に悪影響を与えている可能性が示された。

年間の伸び率は1.1%に鈍化し、5月に記録した9年ぶり低水準と一致した。2017年末と2018年初めの約13%から大きく低下している。

コムセックのシニアエコノミスト、ライアン・フェルスマン氏は鈍化について「高等教育を含めたオーストラリアのサービス部門に対する下方リスクを示している」とし、米中貿易摩擦や中国の成長率が約30年ぶりの低水準となったことが背景にあると指摘した。

一方で、豪ドル安を背景に、カナダと米国からの観光客は増加。過去1年間のカナダ人と米国人の観光客はそれぞれ49万7700人と18万9900人だった。インド人観光客も増加した。

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