9月7日の抗議活動で、治安部隊に対して若者を傷つけないようにと呼び掛ける85歳の香港市民の黄おじいさん(宋碧龍/大紀元)

香港デモ、高齢者が警察本部前で座り込み 若者への暴力を批判

香港の高齢者は12日午後から、中心部の警察本部前で「48時間座り込み」を行った。参加者は、若者らに対する警察の過剰な暴力を批判し、政府に独立調査委員会の設置を求めた。

香港では、30人以下の集会の場合、当局に事前申請の必要はない。12日の高齢者座り込みでは、主催側が参加者は少ないと予想し、警察に申請を行わなかった。12日午後2時、座り込みが開始された後、約50~60人の年配者が警察本部の前に集まった。当局は、今後は参加者を起訴する恐れがあると警告した。多くの参加者が逮捕されても構わないとした。

48時間座り込みを発起した市民の譚国新さんは大紀元に対して、「過去数カ月、警察は権力を濫用して、2000人以上の市民を恣意に逮捕した。しかも、拘束された一部の若者が警官から暴行をうけた」と批判した。譚さんは、現在、香港の警官らは「非常に横暴になっている」と指摘した。

香港警察は10日、6月から始まったデモで、当局が2379人を逮捕したと発表。このうちの750人は18歳以下の未成年者だ。

香港メディアはこのほど、15歳女子学生の不審な水死事件や、香港中文大学の女子学生が警察に拘束された際、性的暴行を受けたと報道している。

市民の楊澤民さんは、これらの報道に「市民は皆、非常に驚いている」と話した。楊さんは、「明らかに中国共産党政権が本土の国民を抑圧する手法を、香港市民にも用いている」と糾弾した。楊さんは、香港市民が行政長官を民主的に選ぶ、いわゆる「真の普通選挙」が実現されるまで抗議活動を続けていくとした。

座り込みに加わった高齢者は、香港政府の「緊急条例」の発動と「覆面禁止法」の実施への反対を強く訴えていた。同日夜8時頃、座り込みの現場にさらに1000人以上の市民が駆け付けた。高齢者に水や食料を提供する市民もいた。

市民らは13日、香港18の区の大型ショッピングモールやスーパーに集まり、抗議活動のテーマ曲「香港に栄光あれ」を合唱した。

(記者・梁珍、翻訳編集・張哲)

 

関連記事
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。
香港では「国家安全法」を導入したことで、国際金融センターとしての地位は急速に他の都市に取って代わられつつある。一方、1980年代に「アジアの金融センター」の名声を得た日本は、現在の状況を「アジアの金融センター」の地位を取り戻す好機と捉えている。
米空母、台湾防衛態勢に 1月29日、沖縄周辺海域で日米共同訓練が挙行された。日本からはヘリコプター空母いせが参 […]
上川陽子外務大臣は、パナマ在留邦人及び進出日系企業関係者と昼食会を実施した。日・パナマ間の経済分野における協力の可能性や課題、教育などについて、意見交換を行った。