香港警官からレイプ被害の少女が声明「今後、DNA検査で加害者を特定」
香港警官による集団レイプ被害に遭い、妊娠し中絶手術を受けた少女が11月11日、弁護士を通じて声明を発表した。少女側は、胎児からDNAサンプルを入手しており、今後少なくとも1人の加害者を特定できると言う。
香港警察は、18歳(一部報道では16歳)の被害者少女の弁護士が10月22日、9月27日に少女が荃灣(ツェンワン)警察署で複数の警察官に集団レイプされたとして被害届を提出、受理されたと認めた。ただ、「事実と違う」と少女の訴えを否定した。
少女は11日、韋智達法律事務所を通じて声明を発表した。声明は、警察は組織的に被害者と被害者の訴えを否定しようとしていると警察の対応を批判し、調査結果を「信用していない」と述べた。また、匿名の「警察情報源」が被害者の情報を故意に漏えいさせたとした。
声明はまた、警察が4日までに、無断で少女の医療機関での受診記録を調べる捜査令状を取得していたことを指摘した。事件前の記録も含まれている。
少女は裁判所に捜査の一時中止を申し立て、5日許可された。裁判所はさらに、メディアを含むいかなる個人と機関も少女の身元の特定を禁じた。
声明は、少女の訴えを否定した警察の対応が「被害者に対する冒涜であり、軽蔑されるべき行為だ」と糾弾し、警察が公正な捜査を行うとは信じがたいと主張している。
声明によると、少女が中絶手術を受けた後、胎児からDNAサンプルを採取した。「少なくとも1人の加害者を特定できる」という。
11月8日、複数の医療関係者がSNSで、拘束中に警官から集団レイプの被害を受けた少女がその後妊娠し、7日にエリザベス病院で中絶手術を受けたと書き込んだ。
香港紙・蘋果日報10日の報道によると、少女は事件当日、荃灣警察署前を通過したところ、職質を受け拘束された。署内で4人の覆面警官にレイプされた。少女は当時、抗議デモに参加しておらず、抗議者を示す黒い服も着用していなかった。
(翻訳編集・佐渡道世)