法輪功学習者、米英ら5カ国に迫害加担者リストを提出
米国、カナダ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドの法輪功学習者は、中国共産党の迫害加担者リストを各政府に提出した。人権法に基づき、ビザ発給の停止と資産の凍結を求めた。
中国や海外の法輪功情報を伝える明慧ネットによると、11月初め、米国務省の関連部署の担当官は、宗教組織や人権組織に対して、制裁に必要な条件を説明し、人権侵害の証明となる内容を提出するよう促した。
米国務省は人権侵害者への制裁を強化しているという。同報道が伝える国務省職員の話によると、米政府は人権侵害加担者へ適応する複数の法律条項があり、情報提供を歓迎する。また制裁は本人のみならず、家族も対象となる場合があるという。在米の家族の強制退去もありうる。
米国務院へ情報を提出したある法輪功学習者は「米国や他の西側諸国による制裁が、中国で大きな反響を呼び、法輪功を迫害する多くの悪事を抑制できる」と同サイトに語った。
釈放された法輪功学習者によると、迫害に加担した警官は釈放の際「私はあなたを殴っていない、告白しないで欲しい。子どもは将来出国させたい」と述べた。別の公安局長は「なぜ私を告発するのか、他の人の子どもも海外に行っているだろう」と動揺している様子だったという。
このような情報から、米国務省職員は人権侵害加担者への制裁は、迫害を抑える実質的な役割を果たすものと考えているという。
中国共産党の公式発表によると、米国、カナダ、英国、オーストラリア、ニュージーランドの5カ国は、汚職高官が逃亡する渡航先であり「犯罪者の天国」だと形容している。中国当局は、これらの国と犯罪者引き渡し条約を結んでいないか、あるいは締結していても、強制送還の実践例が少ないためだ。米国務省への人権侵害加担者の情報提供と制裁案の実行は、この「逃亡」を停止する狙いがある。
2019年5月末、明慧ネットは法輪功学習者に対する人権侵害に関わった人物への情報提供を広く呼び掛けた。それによると、同サイトが大陸情報を中心にまとめた「迫害加担者リスト」は10万人を超えた。明慧ネットは今後も、迫害に関連する情報を欧米政府に提供するという。
11月21日、オランダ議会は同国政府に対し、2020年1月31日までに米国マグニツキー法を準備するよう動議を採択した。欧州の一部政府にも、人権侵害者に対するビザ発給拒否、資産凍結などの制裁措置を取るため、関連法の成立の動きがある。
12月1日、50人以上の欧州議会議員は、世界の人道的危機に対応するため、人権侵害加担者への制裁を科す米国マグニツキー人権法の欧州版を早急に推進するよう、ウルズラ・フォン・デア・ライエン(Ursula von der Leyen)欧州委員会委員長に公開書簡を送った。
BREAKING – Over 50 European lawmakers join me in an open letter to EU Commission President Von der Leyen.
We urge her to stand up for human rights worldwide and to implement an EU Magnitsky Act as soon as possible.
Full text of our open letter pic.twitter.com/Qa4JlC4J2J
— Sjoerd Wiemer Sjoerdsma (@swsjoerdsma) December 1, 2019
(翻訳編集・佐渡道世)