サウジ記者殺害、死刑判決は不公平 婚約者が執行停止訴え

[アンカラ 24日 ロイター] – サウジアラビア人記者ジャマル・カショギ氏殺害事件でサウジの裁判所が5人に死刑判決を言い渡したことに対し、カショギ氏の婚約者ハティジェ・ジェンギス氏は24日に声明を発表、判決は不公平で無効だとし、死刑が執行されれば事件の真相は解明されないままになると指摘した。

サウジ検察当局は23日、カショギ氏殺害事件で、5人に死刑判決が言い渡されたと明かした。一方、サウジの実力者、ムハンマド皇太子の側近2人は無罪となった。

ジェンギス氏は声明で、裁判は非公開で行われ、有罪判決を受けた者がなぜ犯行に及んだかが明らかになっていないと批判。「判決を言い渡された者が証言や説明の場を与えられないまま死刑が執行されれば、殺人事件の真相は闇に葬られる恐れがある」と指摘。判決を非難し、死刑執行を止めさせるよう各国当局に訴えた。

判決には国際社会から正当性を疑問視する声が相次いでいる。トルコは23日、正義の実行からはほど遠いと批判する声明を発表した。

カショギ氏が寄稿していた米紙ワシントン・ポストのフレッド・ライアン発行人兼最高経営責任者(CEO)も、透明性に欠け、見せかけの裁判だと批判した。

一方、カショギ氏の息子の1人サラーハ氏は23日、判決は同氏の子供たちにとり公平だったとツイッターに投稿した。

「われわれはサウジの司法制度を全面的に信頼しており、判決は公平で、正義がわれわれにもたらされた」と書き込んだ。

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