三菱電機を狙う中国ハッカー集団Tick、日本に特化した組織 10年前から活動か
三菱電機は1月20日、大規模なサイバー攻撃による不正アクセスで、8000人規模に及ぶ個人情報および企業機密が外部に流出した可能性があると発表した。朝日新聞は、その手法から中国系ハッカー集団Tick(ティック、別名Bronze Butler、ブロンズバトラー)による行動と報じている。同集団は、かねてから日本語や日本社会の特性を捉えた攻撃を行っていることから、日本企業をターゲットにしてスパイ活動を行うと指摘されている。
三菱電機の発表によると、2019年6月28日、社内端末に異変があったことでサイバー攻撃が判明した。サーバーの侵入により、外部接続をコントロールしたという。朝日新聞1月20日付は、不正アクセスの形跡が、防衛省や環境省など10を超える官公庁・政府機関、電力や通信、JR、自動車など、少なくとも数十社の民間企業の情報に及んだと報じている。
サイバーセキュリティ企業の複数の報告によると、ハッカー集団ティックは数年前から、日本の知的財産と機密情報をターゲットとする組織であり、中国との潜在的な繋がりを持つという。日本の衛星通信やEV(電気自動車)などハイテクのほか、主要インフラ、重工業、日本企業の国際取引の情報を狙っている。
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