【紀元曙光】2020年2月1日

武漢市郊外に知音湖という湖がある。郊外といっても、航空地図で見る限り、付近には密集した住宅やリゾート施設もあるので、決して人の少ないところではないだろう。

▼その湖畔に、巨大な病院が出現しようとしている。火神山医院という、新型コロナウイルスによる肺炎患者を収容する専門病院だという。同じ場所には、雷神山医院というのも作っていて、話を合わせると、どうやら二つの病院を急ごしらえで建てているらしい。

▼その規模は、検索して知りうる限り、面積2.5万㎡(総建築面積では3.39万㎡)ベット数813床。なるほど大病院であるらしいが、なにしろまだできていないので、それが本当なのかは分からない。

▼それよりも驚くのは、着工が1月23日、竣工が2月1日、なんと完成が2月3日だという。3日前の小欄の言葉を繰り返すが、たとえプレハブの寄せ集めでも、10日間で病院を一つ(or二つ)作るとは、冗談としか思えない。

▼現場で懸命に作業している人を誹謗する意図はない。ただ、素人でも分かる常識として、10日で建つ病院というのは地球上にありえないのだ。強いて自身を納得させるなら、あれは病院ではなく、病人を詰め込む容器だと思うしかない。中共の中国ならば、さもあろうと想像はできる。

▼しかし、現実にそれが病院と呼べる機能をもつかというと、はなはだ疑問としか言いようがない。医療行為のあとに大量に出るであろう汚染水や廃棄物、トイレの排水、シーツや病衣の洗濯水はどうする。もしやプレハブ病棟から、武漢市の水源である知音湖にたれ流すのか?   

 

▶ 続きを読む
関連記事
抜け毛や白髪は年齢だけの問題ではないかもしれません。中医学では、髪の状態は「腎のエネルギー」と深く関係すると考えられています。下半身の簡単なストレッチが、髪の健康を支えるヒントになる可能性も。
髪は見た目以上に多くを語ります。ストレスや栄養状態、環境曝露まで記録する“健康の履歴書”としての可能性と限界を、最新研究と専門家の視点から読み解く注目記事です。
「少量なら大丈夫」は本当?240万人を分析した最新研究が、わずかな飲酒でも認知症リスクが高まる可能性を示唆。脳の健康とお酒の付き合い方を見直すきっかけになる一記事です。
「忙しい=充実」と思っていませんか。最新の研究と実体験から、過度な忙しさが心身や人間関係に及ぼす見えない代償を解説。立ち止まることの本当の価値を考えさせられる一編です。
透析は命を救う治療だが、腎臓が本来持つ「回復力」を見えにくくしてしまうこともある。必要な時だけ透析を行う新たな治療法で、回復率が高まったという研究と、透析を離脱できた女性の実体験。