トウモロコシの種から飛行機技術まで 米当局は、中国スパイに広範な調査と摘発を行っている。写真はアイオワ州産のトウモロコシ、参考写真(Getty Images)

アイオワ州トウモロコシ畑に不審者 中国アグリ企業幹部の産業スパイだった

米連邦捜査局(FBI)と司法省は、米国開発のトウモロコシの種子から航空機部品、商業機密、米大学の研究所のハイテクまで、すべてが中国のスパイの標的になっており、広範囲な調査と摘発を行っている。このほど戦略国際問題研究所(CSIS)で開かれた、米当局における対中スパイ会議「中国イニシアチブ」関連フォーラムでは、複数の中国スパイによる窃盗事例が明かされた。

「畑の農地をうろうろとさまよう、スーツ姿のアジア人の男がいる」。2011年9月、まもなく収穫を迎えるアイオワ州中部トウモロコシ畑で、畑の管理者が不審な人物を畑で見つけて、警察に通報した。

3人の副保安官が駆けつけ、調査した。男は中国人の莫海龍(Mo Hailong)、莫は、友人と共に農業研究を行っていると主張した。その後、警察に監視されていた莫は、別のトウモロコシ畑で、数人の中国人と共に土を掘っている様子が確認された。その後のFBIの調査で、莫らがトウモロコシの種子サンプルの窃盗を目論んでいたことが明らかになった。

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