米当局、華為技術にさらなる規制か バックドア報道も
米国国防省は、中国通信機器大手・ファーウェイ(華為技術)に対する米国の新しい規制を支持し、同社機器の輸入緩和の決定を変更する可能性がある。ロイター通信が2月13日、情報セキュリティに詳しい情報筋の話として伝えた。10日には、 米国家安全保障問題担当大統領補佐官が、同社機器には「バックドアが仕掛けられているとの証拠がある」とメディアの取材で明かしている。
この情報筋によれば、ウィルバー・ロス米商務長官は最近、マーク・エスパー米国防長官に、ファーウェイの機器の輸入規制についての話し合いを近日中に国防省内で開くよう求めたという。
さらに、ホワイトハウス内で28日に開かれる予定の上級閣僚会議で、ファーウェイの技術輸出のさらなる制限について話し合われる。
米商務省は2019年5月、安全保障上の理由でファーウェイを実質上の禁輸措置となる「エンティティーリスト」に追加した。規制対象には、米国の技術を利用している一部のファーウェイ海外製品の取引も含まれる。
米国商務省は12日の記者会見で、「技術の普及とイノベーションの加速という課題に対応するため、輸出規制を継続的に見直している」と述べた。
米誌「ポリティコ」は以前、国防総省が輸出規制緩和の立場を逆転させる可能性があると、内部情報筋の話を伝えている。
米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は10日、米国家安全保障問題担当大統領補佐官ロバート・オブライアン(Robert O’Brien)氏の話として、ファーウェイが世界中の通信ネットワークにバックドアを仕掛けていると報じた。
米トランプ政権は、中国軍との繋がりの強いファーウェイについて、機器の輸入規制や米企業の使用制限などを設けてきた。同盟国にも排除するよう呼びかけている。しかし、英国やドイツ、フランスなどの米同盟国は、制限を正当化するには根拠が不十分だとして、排除に至っていない。英国は次世代通信規格5Gの開発の一部にファーウェイの参画を容認すると決めたが、米国は見直しを強く促している。
報道によると、ファーウェイの通信機器は早くも2009年の4G機器時代からネットワーク構築の一部にバックドアが設置されていたという。
国家安全保障顧問のロバート・オブライアン氏はWSJに対し、「ファーウェイが世界中で販売している通信機器のシステムには、機密情報や個人情報に、密かにアクセスできるという証拠がある」と述べた。
(翻訳編集・佐渡道世)