武漢市の金銀潭医院(STR/AFP via Getty Images)

武漢市葬儀場が運搬スタッフ募集、高時給のほか「オバケを怖がらない」

ツイッターにこのほど流出した、湖北省武漢市葬儀場の募集要項が話題になっている。遺体搬送の従業員を急募し、時給が1万円を超えるなどの好条件を提示している。一方、中国各地から湖北省に葬儀業務の応援チームを派遣している。

投稿の写真には、武漢市の武昌殯儀館(葬儀場)の日雇いアルバイトの募集要項が写っていた。これによると、同葬儀場が遺体を搬送するスタッフ20人を募集している。当日の勤務時間は午前0時~午前4時までの4時間で、日給4000元(約6万3000円)で現金手渡し。募集要項には、「男女問わず、16~50歳まで」のほかに、「オバケを怖がらない、肝っ玉がすわっている人、力持ちの人」との条件が書いてある。

武漢市の武昌葬儀場はこのほど、遺体搬送の日雇いアルバイト従業員を募集した(ネット写真)

これについて、ネットユーザーは「お化けを怖がらないって、どのくらいの遺体があるのか?」「なぜこの条件を付ける必要があるんだろうか」「遺体収容袋に収められた人は生きているかもしれない」との指摘が相次いだ。

また、「深夜まで遺体を運び出しているということは、やはり凄い数の人が死んでしまったということだ」「20人が4時間遺体を運び続ける。遺体の数は恐ろしいほどあるということだ」「燃やしきれず運びきれないほど遺体が増えている。今、公表された死亡者数は全くのデタラメだ」などのコメントが書き込まれている。

米ラジオ・フリー・アジア(RFA)は2月12日、ツイッターに写真を投稿した。写真は、マスクを着用した四川省重慶市の葬儀業界従業員が、同市の支援チームとして、湖北省に派遣される前の集合写真。RFAは「多くのネットユーザーが、この写真を見て恐怖を感じたという」と書き込んだ。

中国メディアは、河南省洛陽市や湖南省常徳市の葬儀場などが2月上旬、次々と武漢市に応援スタッフを派遣したと報じた。

一方、ツイッターでは武漢市民とみられるユーザーが、団地内で遺体が家から運び出されている様子の動画を投稿した。1本の動画のなかで、子どもが「ママ、見て、車の中に遺体がいっぱいある」と大声で言った。

さらに、ある動画では、中国の病院の内に新型肺炎で亡くなった患者の遺体が、搬出が間に合わず、待合室の椅子の上や診療室の床などに置かれたままの様子が映っている。

(翻訳編集・張哲)

関連記事
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。
香港では「国家安全法」を導入したことで、国際金融センターとしての地位は急速に他の都市に取って代わられつつある。一方、1980年代に「アジアの金融センター」の名声を得た日本は、現在の状況を「アジアの金融センター」の地位を取り戻す好機と捉えている。
米空母、台湾防衛態勢に 1月29日、沖縄周辺海域で日米共同訓練が挙行された。日本からはヘリコプター空母いせが参 […]
上川陽子外務大臣は、パナマ在留邦人及び進出日系企業関係者と昼食会を実施した。日・パナマ間の経済分野における協力の可能性や課題、教育などについて、意見交換を行った。