スウェーデン専門家「WHOが新型コロナウイルスの感染力を過小評価」
スウェーデンの研究者は、世界保健機関(WHO)が新型コロナウイルス(COVID-19)の感染力を過小評価していると指摘した。
WHOは、新型コロナウイルスによる肺炎の基本再生産数R0(1人の患者が何人に感染させるかを示す数値)について、1.4~2.5人と推測している。
これに対して、スウェーデンのウメオ大学(Umeå University)のヨアキム・ロックロフ(Joacim Rocklöv)教授らは、最近発表された新型コロナウイルスに関する研究報告書12本を精査したところ、同ウイルスのR0平均値は3.28人で、中間値が2.79人と算出した。WHOの数値より高い。
同教授は2月17日、米科学ニュースサイト「Sci-news.com」の取材に対して、「研究は、現在新型コロナウイルスの感染がなぜこれほど深刻なのかと説明できた」と述べた。
ロックロフ教授と同僚の研究者が共同執筆した論文は2月14日、英オックスフォード大学出版局の「ジャーナル・オブ・トラベル・メディスン(Journal of Travel Medicine)」に掲載された。
12本の研究論文の大半は中国および湖北省武漢市の専門家や医師による研究で、残りの一部が海外研究者の研究調査だという。
ロックロフ教授によると、12本の研究論文の中に感染拡大の初期に行われた研究がある。初期の研究から得た新型肺炎のR0数値は低かった。時間の推移に連れ、R0数値が2人から3人までの間に上昇した。「R0数値が6.47人や6.49人と示す論文もある」と述べた。
教授は、新型コロナウイルスの感染力はSARS(重症急性呼吸器症候群)より強いと指摘した。
(翻訳編集・張哲)
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