死はただの錯覚?科学の権威者が語る「不死」の意味
愛する人の死、誰にも訪れる命の終焉…悲しみや恐怖に襲われ、死後の世界があればと誰もが思っただろう。アジア、とりわけ古代インドの哲学では、死が錯覚だとしている。そして今、それは現代世界の科学界で理解され始めている。
アステラス・グローバル再生医療(Astellas Global Regenerative Medicine)の部長ロバート・ランツァ博士は、「死は錯覚であり真実ではない。肉体の死が全ての終わりではなく、死の概念からはかけ離れたものだ」と主張している。博士は2014年、アメリカの「タイム」誌に「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた。
彼によれば、臨終のときでさえ、われわれは20ワットのエネルギーとしてまだ存在すると言う。しかし、このエネルギーは死後、消滅してしまうことから、他の科学者から論議を呼びそうだ。ランツァ博士はこの論議に対し、「エネルギー保存の法則」に基づいて反論している。
彼の主張は、「このエネルギーは死で消滅することはない。科学の最も確かな公理の1つは、エネルギーが決して消滅しないということだ。それは、新たに創造されることもないし破壊されることもない」という。
さらに彼は、「無限の宇宙が存在し、すべてのものがいくつかの宇宙で同時に起こる可能性がある。この論理展開では、死はどんな意味においても存在しない」と言う。
つまり、これは臨死体験を意味する。たくさんの人々が経験する臨死体験は真実か。あるいは、「私は誰だ」という意識や魂の存在を説明することは可能だろうか。次の例は有名なアメリカの神経外科医の経験である。
臨死体験して生死観が変わったエベン・アレグザンダー博士
エベン・アレグザンダー博士は、マサチューセッツ州ボストンのブリガム・アンド・ウイメンズ病院とハーバード大学医学部などで25年間勤務していたアメリカの有名な神経外科医である。
彼は、2008年のある夜、ひどい痙攣と頭痛で目を覚ましたが、起き上がれなかった。数時間後、危篤と宣告された。
病院に運ばれたとき、彼はすでに昏睡状態に陥っていた。 深刻な細菌性髄膜炎と診断された。
医者は彼の妻に、彼の脳はすでに活動を停止しており、彼の肉体は生き返らないかもしれないと言った。
アレグザンダー博士は昏睡状態の中で、今まで一度も見たこともない深い青色の目をした素晴らしい少女に出会い、「光輝く色鮮やかな世界」に導かれた。
彼女が彼を見つめた瞬間に、彼女の考えが伝わってきた。「あなたは愛され大切にされている。あなたを傷つけるものは何もない」
彼の意識が戻る前に、彼女は「すべてが順調よ、心配ないわ」と話したそうだ。 それから7日後に彼は昏睡から目覚めた。そして数週間以内に、彼は驚くほど完全な回復をした。
養子として育てられたアレグザンダー博士は、その後、実の親に会い、昏睡状態で出会った少女は36歳で亡くなった実の妹であったことが分かった。彼女の写真を見た時、衝撃が走った。「あの世」で見た少女こそ、実の妹と同一人物だったのだ。
アレグザンダー博士は、それまで彼が常に科学者として決して認めていなかった「あの世の世界」に入り込んだ。そのことは、すぐに医療関係者から、「幻覚」とか「錯覚」というレッテルを貼り付けられた。それは、かつて彼自身が同様のことをしていたことだった。
彼はアメリカ・ABCのインタビューで、「私は暗い場所をさまよったが、『回転する光のメロディー』によって救出された。その光が次第に近づくと、私の周りには現実の世界に通じる裂け目が現れたからだ」と語った。
懐疑論者は、昏睡中に薬物療法の下でそのような錯覚あるいは幻覚を経験することは「普通の反応」だと言う。
しかし、アレグザンダー博士は、細菌性髄膜炎が脳の全てに感染した。その範囲は、視野、思考、想像、そして、夢をコントロールするエリアに及ぶ。彼の脳は全く機能していなかったのだ。彼は、著書『プルーフ・オブ・ヘヴン脳神経外科医が見た死後の世界』(Proof of Heaven)の中で、そのことを述べている。
この神経外科医は、科学を越えて重要な事を理解するために「科学的な固定観念」を放棄した。しかし、これはほんの一例である。臨死体験をした人たちは無数にいる。
臨死体験を信じる人、信じない人に対して、一つの真実がある。それは、現在の科学の限界を超える多くのものが存在することだ。おそらくこのような謎は、次の100年のうちには解明されることとなろう。
(大紀元日本ウェブ編集部)