わずか11歳の男の子 母親が蒸発し3人兄弟の「親」に

2016年、コロンビアに住むフアン・パブロくんが11歳にしてとして3人の兄弟の面倒を見ていたというニュースで、彼は一躍有名になりました。

フアンくんと弟たちは自分たちの父親を知らず、シングルマザーの母親に女手一つで育てられていましたが、ある日母親が姿を消します。もしかしたら自分たちは母親に捨てられたのかもしれない、もしくは何かあったのかもしれないという不安の中、母親の帰りを待ちましたが、戻ってくることはありませんでした。

Illustration – Pixabay

それ以来フアンくんが弟たちの面倒を見ることに。若干11歳の彼が「親」としての役割を果たさなくてはならなくなったことを考えると、どんなに悲しくて恐ろしかったことでしょう。

彼は「親」として自分が登校する前に弟たちを学校へ送り、学校が終わるとコロンビア首都ボゴタの賑わいのある通りで物乞いをし、食べ物を買うお金を得ていました。十分なお金が手に入らなかった日はゴミ箱の残飯を漁ることもあり、兄弟が生きていくためにできること全てを尽くしました。

Illustration – Pixabay

彼らが住む家からいつも泣き声が聞こえるため、心配した隣人がある日警察を呼びます。警察がやってきて初めて、その家には子供だけが暮らしており、フアンくんが「親」として世話をしているという悲惨で驚きの状況が明らかになったのです。兄弟の1人が倒れ、痛みに苦しみで泣いていたことが分かりました。

Illustration – Pixabay

親がいない状況であるにも関わらず、子供たちは健康上問題もなく、身なりもきれいでした。両親に連絡がつかなかったため、彼らは児童福祉施設へ行くことになります。

フアンくんがどのくらいの間1人で兄弟の世話をしていたのかは不明ですが、本当によく頑張りました。11歳とは思えない程しっかりしており、彼の年くらいの子供としては考えられない強い責任感が備わったのでしょう。彼が兄弟を育てたというニュースが地元の新聞に掲載されると、たちまちヒーローになったことは言うまでもありません。その後彼は子供としての生活に戻ることができ、何よりです。



 

今後は児童福祉施設で十分に世話がなされることでしょう。兄弟全員が健康で賢く、優しさのある人間に育ちますように!

(大紀元日本ウェブ編集部)

関連記事
内なる不満を見つめ、愛を与える方法を通じて、心の癒しと新たな可能性を見出すヒントをご紹介します。
最新研究が脳損傷患者の意識の可能性を示し、医療や家族の対応に新たな光を当てます。
GoogleのAI「Gemini」が大学院生に不適切な発言をし、AI技術のリスクが改めて問題視された。企業の責任が問われる中、AIの安全性や倫理が注目されている。類似の事例も増え、技術の普及とリスクのバランスが課題となっている
健康な心血管を保つための食事、指圧、運動の実践方法を解説。心臓病予防のヒントが満載です!
専門医が語る乳がんリスクの主な要因と予防のポイントを解説。生活習慣の見直しで健康を守りましょう。