安倍首相、1カ月間の緊急事態宣言を表明 108兆円の経済対策も

[東京 6日 ロイター] – 新型コロナウイルスの感染者が増加し続ける中、安倍晋三首相は改正新型インフルエンザ対策特別措置法に基づく「緊急事態宣言」を7日にも出すと表明した。経済対策の事業規模が国内総生産(GDP)の2割に当たる108兆円になることも明らかにした。

緊急事態宣言の対象地域は東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県。期間は1カ月程度とし、7日にも自ら会見して国民に説明する。

一方で、海外のような都市封鎖は行わないと改めて強調。「公共交通機関も動き、スーパーも通常通り営業する。経済・社会活動を可能な限り維持しながら、感染拡大を防止していく」と語り、対象地域の住民に冷静な対応を呼びかけた。

都市部を中心に新型コロナウイルスの感染者が急増していることから、医療体制の整備を強化する方針も明らかにした。1)PCR検査体制を1日2万件に倍増すること、2)保健所の体制強化によりクラスター対策を抜本的に強化すること、3)現在2万8000床としている病床数を5万床まで増やすこと、4)重症者が利用する人工呼吸器を1万5000台確保し、さらに増産することーーなどを検討している。

軽症者は自宅療養を原則とし、家庭内で感染の恐れがある場合は、別途療養場所を確保する考えも示した。現在行っている民間ホテルの借り上げに加え、東京五輪・パラリンピックのために準備した警察派遣部隊用のプレハブ施設を緊急改修し、滞在施設として活用するとした。

治療薬についてはアビガンを増産し、国内備蓄を200万人分まで増産させる方針だ。

緊急経済対策の事業規模については総額108兆円となるとし、小規模事業者に6兆円を超える現金給付を行う。無利子融資を民間に拡大し、26兆円規模で納税や社会保険料の支払いを猶予する。さらに、極めて厳しい状況にある中堅、中小企業に200万円、個人事業主には100万円の現金給付を行うとした。

安倍首相は「事業継続を後押しする」と述べるとともに、「108兆円はGDPの2割にあたる」とし、「諸外国と比較しても相当思い切ったものとなる」と語った。

*内容を更新、写真を追加しました。

 

 

(浜田寛子、竹本能文 編集:石田仁志)

 

安安倍晋三相は6日夕、緊急事態宣言を7日にも発出するとともに、事業規模108兆円の経済対策を打ち出す方針を明らかにした。写真は4月6日、首相官邸で撮影(2020年 ロイター/Issei Kato)

 

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