自然からの「片栗粉」

片栗は日本各地の山野に自生するユリ科の多年草です。早春に鱗茎(りんけい・地下茎の一種)より1本の花茎を出して、先端に紫紅色の可憐な花を下向きにつけ、葉は帯紫色の模様があります。しばしば群生していて、早春に他の花に先駆けて花を咲かせ、まわりの植物がすっかり緑になるころには地上から全く姿を消して、球根のまま休眠してしまいます。「片栗粉」はこの鱗茎に貯えられたデンプンから採っていましたが、今では、ジャガイモやサツマイモのデンプンが代役をしています。本物の「片栗粉」は消化がよく上質な栄養剤として、病後の滋養に使用されます。

鱗茎の成分は40~50%がデンプンです。片栗粉は、5~6月に掘り出した鱗茎を石臼で砕き、水を加えて綿布で漉し、数回水洗後、沈殿物を乾燥して製したものです。この鱗片が、栗の片割れに似ていることから片栗と名付けられたという説もあります。

近頃は、北アメリカ地方に自生する外来種の黄花カタクリが市場に出回っていて人気を呼んでいます。

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