上流夫人になった召使い
中国・清王朝の頃、陶澍(とうじゅ)(1778‐1839)という官僚がいた。彼は道光帝から信任を得て地方行政の改革を進め、数々の功績を残した人物である。彼の妻は身分の低い召使いだったが、後に一品夫人(上流の夫人)になったというエピソードがある。
貧しい家庭で育った陶澍には、両親が決めた許嫁がいた。相手は、両親の知人である黄氏の娘だった。
ある日、呉氏という裕福な家の主が、美しいと評判の黄氏の娘を気に入った。たくさんの贈り物を黄氏の家に届け、自分の息子との縁談を持ちかけた。黄氏とその娘は、呉氏の申し出に狂喜し、陶澍との婚約を破棄しようとした。しかし、陶澍の両親は頑として首を縦に振らなかった。
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