【紀元曙光】2020年5月12日

2008年5月12日。現地時間の午後2時28分、四川大地震が起きた。

▼同年7月22日の中国民政部の報告によると、この地震による死者は6万9197人、行方不明者1万1222人。とは言うが、本当の数字は分からない。はっきり言えるのは、政府発表をはるかに上回る数だということだ。今回の中共ウイルス関連の政府発表の数字も、それと全く変わらない。

▼中国共産党の中央宣伝部が、まず発した命令は何か。「人命救助の場面を、できるだけ感動的に描き、救助隊の活躍を英雄的に報道しろ!」。要するに、悲惨な現実は全カットし、人命救助と被災者支援にあたる「党」をカッコよく演出しろ、である。繰り返すが、今回の中共ウイルス関連の国内報道も、それと全く変わらない。

▼犠牲者のなかで特に多かったのは、学校の倒壊により、下敷きになった子どもたちだった。がれきの下から小さな体が掘り出された時、その首には、紅領巾(ホンリンジン)という赤いスカーフが巻かれていた。

▼手でも割れる、豆腐のおからのようなコンクリートと、鉄筋をごまかして間引きした校舎は、強震にとても耐えられず、粉になって崩れた。この豆腐渣工程(おから工事)と呼ばれる粗悪建築が、中共の腐敗社会の産物であることは誰もが知っている。しかし、いくら腐敗撲滅キャンペーンをかけても、なくならない。腐敗は中共そのものなのだ。

▼死んだ子どもたちに罪はない。許しがたいのは、中共の少年先鋒隊のシンボルである紅領巾と、おから工事の校舎である。12年経った今でも、思い出せば怒りがこみ上げる。

▶ 続きを読む
関連記事
研究では、生物学的年齢は生活習慣によって変わることが判明。運動、食事、睡眠、喫煙・飲酒の回避、ストレス管理の5つを改善するだけで、老化を遅らせ、寿命を延ばす可能性が示された。習慣の見直しは何歳からでも効果があるという。
初めての心不全・脳卒中の影に、実は99%以上が共通の4つの兆候を抱えていた――最新研究が示した「見逃しやすい危険信号」と、予防のために今すぐ見直すべき生活習慣をわかりやすく解説します。
人気食材アボカドには、歴史・性の健康・怪我・アレルギー・動物毒性まで意外すぎる秘密が満載。読むほど驚きが続く「7つの知られざる真実」をご紹介します。
数百年前の喫煙習慣が、なんと骨にまで刻まれていた──。最新研究が明かした「骨が語る喫煙の記憶」は、健康観を揺さぶる驚きの事実です。
浜崎あゆみの上海での公演がキャンセルされた後の行動に称賛が集まっている。中共政府の常軌を逸した日本への外交攻撃に巻き込まれたが、今回のトラブルはかえってチャンスを広げる結果となるかもしれない。