【民間伝説】 崇明島の伝説

崇明島は上海の近く、長江の河口付近にある中国で三番目に大きな島である。崇明島には、色あせない美しい伝説が今も残っている。

 昔、現在の崇明島が現れる以前、ここには大きな村があった。長い歳月が流れ、繁栄と衰退を繰り返すにつれ、村人たちの心は徐々に複雑になっていった。彼らは寛容さや誠実さ、優しさといった善良な心を失い、代わりに貪欲さやずる賢さが心を占めるようになった。しかし、わずかながら自分を律する善良な人もいた。その中でも取り分け尊敬されていたのが、崇明親子である。

 家はとても貧しかったが、崇明の母親は人間として守るべき道徳心の持ち主で、他人とは言い争わず、誠実で心の優しい人物だった。母親の教えの下、崇明は誠実で高尚な青年に育ち、わずか十二、三歳にもかかわらず村人達から尊敬されていた。

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