伊・ギリシャでカフェや教会再開、スペインは観光客受け入れも

[ローマ/マドリード 18日 ロイター] – 新型コロナウイルスの感染拡大を受けた封鎖措置を欧州各国が緩和し始めている。イタリアでは18日、春の日差しが降り注ぐ中、小売店やレストラン、教会が開き、ギリシャでは観光名所がオープンした。慎重に緩和を進めるスペインは今年の夏、観光客を迎え入れる姿勢を示した。

イタリアのバールでは朝からカプチーノが飲めるようになった。ただ他者との距離は取る必要がある。コンテ首相は週末、封鎖措置の緩和リスクは「計算されている」と述べた。

世界各国は新型ウイルスのパンデミック(世界的大流行)において異なる段階にある。各国は封鎖措置をいつ緩和し始めるかで議論が長引いている。命の危険と経済への打撃を天秤に掛けなければならない。イタリアとギリシャ、スペインにとって夏の観光業は大きな収入源だ。

新型ウイルス感染症による死者数が156人にとどまっているギリシャでは16日に海辺が開放され、17日には教会が再開した。週明け18日はアクロポリスを含む古代遺跡が観光客に門戸を開いた。従業員はマスクやプラスチック製フェイスシールドを着用し、数少ない観光客が入場する際、ソーシャル・ディスタンシング(社会的距離の確保)について勧告した。

スペインのアバロス運輸相は、6月下旬に海外からの旅行者を受け入れ始める意向を示した。政府は先週、海外旅行者に2週間の隔離を課し、国境閉鎖措置を事実上継続。欧州連合(EU)各国の意表を突いた。アバロス氏は、国内の移動容認と並行して海外からの旅行者の規制を段階的に廃止するとした。

スペインでは各州が緩和措置の異なる段階にある。アバロス氏は「6月下旬から観光業を再開する予定だ」とした上で「衛生面でスペインを魅力的な国にしなければならない」と述べた。

英国ではジョンソン英首相が封鎖措置を緩和したことで多くの人が公園や海辺へ足を運び、陽光を満喫した。スコットランドとウェールズ、北アイルランドは外出自粛を続けている。

英国は新型ウイルス感染症による死者数が世界で2番目に多い。最大与党・労働党は、ジョンソン政権の対応が遅すぎたと主張しているが、政権側はこうした非難を否定している。

欧州格安航空会社(LCC)最大手ライアンエア<RYA.I>のオレアリー最高経営責任者(CEO)は、政府が対応を間違ったとし、英国が大半の空路入国者に14日間の自主隔離を要請する方針を批判。BBCラジオで「馬鹿げているし実行可能ではない」と述べた。

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