米太平洋艦隊、高出力レーザー兵器でドローン撃墜に成功

米海軍の水陸両用輸送艦「USSポートランド」は5月16日、海上で高出力レーザー兵器を初めて試験し、ドローンの撃墜に成功した。太平洋艦隊は5月22日に発表した。また、中共ウイルス(新型コロナウイルス)の船員間の広がりに悩まされていた米海軍空母「USSセオドア・ルーズベルト」は21日、スイッチ島海軍基地からフィリピン海に出撃し、海上活動を再開した。

米太平洋艦隊によると、このレーザー兵器の正式名称は「Laser Weapon System Demonstrator(LWSD)」。 米国海軍研究局とノースロップ・グラマン社が開発した。このUSSポートランドの訓練は、LWSDの最初の体系的な試験だ。甲板からレーザーを発射してドローンに命中させ、空中で燃やす映像を公開した。

米海軍は、この試験の場所は太平洋と説明するにとどめた。レーザーの出力も公表されていないが、米シンクタンク・戦略国際問題研究所(CSIS)の2018年報告書によると、150KWのレーザーという。

米太平洋艦隊によれば、米海軍艦艇はドローンや武装した小型スピードボート、敵の諜報・監視・偵察システムなど、任務遂行上の脅威が増していると述べた。 このため、LWSDは作戦的な防御力を向上させ、司令官により多くの意思決定の権限と対応の選択肢を与えることができるとした。

USSポートランドの司令官キャリー・サンダース大尉は実験について、「無人航空機や小型船舶に対する高度な海上試験を実施することで、潜在的な脅威に対するレーザー兵器システムの能力に関する貴重な情報を得ることができる」と述べた。

2017年CNNの報道によれば、水陸両用輸送艦「USSポンス」はペルシャ湾で30KWのレーザー兵器を試験していたと報じた。当時の米海軍のカイリー・ヒューズ大佐は「この兵器は標的に大量の光子を放出する。風向きや射程距離は影響せず、光の速さで標的に命中させることができる」という。

米海軍は、1960年代からレーザーを含む指向性エネルギー兵器(DEW)の開発を続けている。DEWは、化学エネルギーや電気エネルギーを放射エネルギーに変換し、標的に集中させ、標的の電気系統の無効化や破壊を可能にする。

また、米太平洋艦隊は、中共ウイルス感染症のため、5月21日にグアムに停泊していた空母「USSセオドア・ルーズベルト」が、米第7艦隊の作戦展開に参加するため出航すると発表した。太平洋艦隊によると、この空母はグアムでの検疫期間中、4000人近くの将校と部下が一時退出し、空母は徹底的に消毒され、船員は入船のための審査を経たという。

(翻訳編集・佐渡道世)

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