インドがタージマハル再開計画を撤回、新型コロナ感染拡大リスク理由に

[ニューデリー/アグラ 5日 ロイター] – インドは、17世紀に建造されたタージマハルの再開計画を撤回した。訪問者が殺到してアグラ市内に新型コロナウイルスの感染が拡大する恐れがあるためとした。

地元当局は5日、アグラ市内および周辺の観光名所について、ロックダウン(封鎖措置)を延長するとの新たな通知を出した。封鎖は3月から実施されているが、今回の指示では封鎖期間の詳細を述べていない。

通知は、「公益のため、現時点でアグラの観光名所再開は推奨しがたいと判断された」と説明した。

インドで最大の人口を抱えるウッタルプラデシュ州にあるアグラは、インドで最初に新型コロナの大規模クラスター(感染者集団)が発生した地域の1つで、現在も州最悪の感染地域となっている。

政府が国内全土の他の名所について再開計画を撤回する方針かどうかは、明らかでない。

インドの新型コロナ感染は、過去3カ月で最速のペースで拡大している。

保健省によると、5日の1日当たりの感染者数は過去最大の2万4850人、死者は600人超に達した。

これで同国の累計感染者数は67万3165人となり、世界で3番目に感染者の多いロシアに迫る状況となっている。

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