釈放の清華大教授が声明、「中国人民が必ず自由を」
中国当局に拘束されていた清華大学法学院の許章潤教授は7月19日、釈放後初めての声明を発表した。同氏は、命のある限り体制批判を続けていくと述べ、「全体主義体制が必ず失敗に終わり、中国国民は必ず自由を手に入れる」と示した。
香港メディア「香港電台(RTHK)」が発表した許教授の声明では、150万円を寄付してくれた友人や清華大学の卒業生ら594人への感謝を述べた。教授は、受け取った寄付金を「苦難に陥っている同胞に使いたい」とした。
許教授は、中国半分の地域が深刻な洪水被害に見舞われている中、政府系メディアが「ことさらに世の中が平安であるのかように飾り繕っており」、国内知識人が「萎縮しており」「官僚は意志消沈し、適当にあしらっており、共産党体制の崩壊を待っている状態だ」と指摘した。中国は、共産党による「邪悪な政治体制を改めなければ、国際社会で孤立を深めていくだろう」。
教授は、共産党政権を批判することは「天命だ」とした。
今年57歳の許教授は、過去数年間に中国共産党指導部を糾弾する文章を少なくとも10回発表した。7月6日、売春の容疑で警察に連行され、12日に釈放された。売春の容疑について教授は事実無根と主張している。中国当局は体制を批判する有名人を度々、売春の容疑で逮捕した。恥をかかせ、社会で信頼を落とすためだとみられる。
今年2月初めの文章では、同氏は中国当局が中共ウイルス(新型コロナウイルス)の感染情報を隠ぺいしたことを非難し、「(中国当局が)政権を守るという私利から、中国国民14億人の命を水火の苦しみに陥らせた」「天災というより人災である」と糾弾した。
(翻訳編集・張哲)
関連記事
「孔子学院?新華社?こんなものはもう退屈だろう。中国が本当に世界的なソフトパワー拡大には、モバイルゲームに焦点を当てるべきだ」中国国内メディアは最近、100億米ドル規模に達している中国ゲームの影響力の高まりに自信を見せている。当局は、ゲームコンテンツを通じて中国文化の浸透工作や、親共産主義人物の人気獲得を促進したりしている。
日本料理の「五味五色」が生む健康の秘密。陰陽五行に基づく養生観が、日本人の長寿とバランスの取れた食文化を支えています。
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。